五輪塔とは?意味や建立費用などについて解説します
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
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お墓参りに行くと、お墓の横で墓石が積み重なっている縦長のモニュメントを見たことがあると思います。
あれは五輪塔と呼ばれるお墓なのですが、ご存じでしょうか?
五輪塔に関してはよく知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、五輪塔の意味や建立費用などに関して説明します。
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五輪塔とは
五輪塔とは、主に供養塔やお墓として使われる塔の一種で、この世に登場したのは平安時代の後期です。
鎌倉時代から室町時代には日本中のお墓の8割以上を占め、300年以上もの間一大ブームを巻き起こしたお墓の代表でした。
また、皇族や貴族はもちろん、武士や庶民に至るまで、当時はお墓といえば「五輪塔」でした。
実は、現在主流になっている和型墓石はもとは五輪塔を簡略化したものです。
現在でもあえて一般的なお墓を選ばずに、五輪塔を希望される人もいます。
五輪塔は、5つの石を積み重ねて塔の形にしたものですが、密教の教理に基づいて作られた形状で、その石には意味があり、下から地・水・火・風・空という五大と呼ばれる宇宙を構成する5つの元素を表しています。
五大で形作られた五輪塔で供養すると、故人は宇宙(五大)に還元され、極楽浄土の世界に行けると言われています。
五輪塔は、手厚く供養するための意思や思想の、古くからのお墓です。
五輪塔の5つのパーツ
五輪塔は仏教でいう宇宙の五大要素を表現したものです。
それぞれに名称と意味が込められており、梵字が刻まれているデザインが主流です。
下から方形、円形、三角形、半月形、宝珠系の5つの石から成り立っており、インドの五大思想をかたどっています。
また、5つの輪は、人間の五体を表しているとも言われていて、下から足・手・胸・顔・頭となっています。
ここからはそれらが何を意味するかに関して説明します。
空輪
五輪塔の一番上の宝珠系の石材を指します。
空は空間を表し、災難を取り除き、水を浄めるという意味をもっています。
風輪
上から二番目で、半月の形です。
五大思想の風を表し、気圧や空気、成長、自由、呼吸を意味しています。
火輪
三番目の三角形で傘の形の石のことを火輪といいます。
熱やエネルギー、人の情熱や欲求、体温を表します。
水輪
四番目の円形の石が水輪です。
水は、血液や水など流れるものを表します。
土輪
五番目に位置し、方形です。
方形とは、全ての角が直角な四角形です。
地を表しており、大地や個体、安定を意味しています。
五輪塔の文字
五輪塔が出現した平安末期から鎌倉・室町時代までは、上から「キャ・カ・ラ・ヴァ・ア」という五大を意味する仏教の諸尊を、梵字で刻みました。
やがて江戸時代になり、檀家制度が広まると、他宗の真似が禁止され宗派ごとに異なる文字を入れるようになりますが、現在ではあまり気にする必要はありません。
・天台宗・・・南無阿弥陀仏または空風火水地の梵字
・真言宗・・・空風火水地の梵字
・浄土宗・・・南無阿弥陀仏
・浄土真宗・・・南無阿弥陀仏
・臨済宗・・・空風火水地の梵字
・曹洞宗・・・空風火水地の梵字
・日蓮宗・・・妙法蓮華経
宗派ごとの考え方
五輪塔は、日本において古くから普及していますが、密教がインドの五大思想を元にし、死者を五輪塔に供養すれば成仏できる、と考えられています。
しかし、仏教の宗派によって考え方が多少異なります。
ここでは、これらの宗派ごとの考え方の違いを解説します。
浄土真宗
鎌倉時代に親鸞聖人が開いた仏教です。
浄土真宗では、基本的には五輪塔は建てません。
庶民の間に広まった浄土真宗では、亡くなられたらすぐに浄土の世界に行くと考えられており、「追善供養不要」と考えられているからです。
お墓は「故人をしのびつつ、人間の命の儚さや人々を救う阿弥陀仏の慈悲の力に気付かせていただける場所」と考えているのです。
ただし、開祖・親鸞聖人のお墓が五輪塔というのは有名な話で、浄土真宗であっても開祖にならい古くから五輪塔が建てられていることもあります。
浄土宗
浄土宗は、法然を開祖とする鎌倉時代に成立した仏教です。
浄土宗でも、五輪塔で供養することがあります。
その場合は梵字は使わず、「南無・阿・弥・陀・仏」と彫刻されます。
なお、墓石の形や色などに特にしきたりなどはありません。
真言宗
真言宗は弘法大師空海が、平安時代初期に体系化した「真言密教」を教義とする宗派です。
五輪塔は、大日如来を象徴するもので真言密教思想から生まれました。
彫刻する文字は「キャ・カ・ラ・ヴァ・ア」となります。
曹洞宗
曹洞宗は鎌倉時代に日本に伝わった臨済宗とならぶ禅宗のひとつです。
曹洞宗でも五輪塔を建てることがあります。
通常は梵字で「空・風・火・水・土」と彫刻します。
日蓮宗
日蓮宗は、鎌倉時代中期に日蓮聖人によって開かれました。
「南無妙法蓮華経」の7文字のお題目を心から信じて唱えることが、仏になる唯一の道であるとしています。
日蓮宗の場合は、五輪塔を建てます。
梵字を使わず「妙・法・蓮・華・経」と彫刻します。
五輪塔を建てるための費用
現代でも、特に仏教に詳しい方は、自分のお墓を五輪塔にする方がいます。
では、建てる費用はどのくらいかかるのでしょう。
結論を先に申し上げますと、普通の和型のお墓を建てる場合と、費用はほぼ同じです。
具体的には、和型は一般的には100万円から300万円が相場なので、五輪塔でも同じくらいの費用がかかるとみてよいでしょう。
値段の幅が広いですが、墓石のサイズや石材、彫刻によって変わります。
シンプルな作りの和型墓石と複雑な形状の五輪塔の建立費用が同じというのは、少し意外な気がしますが、シンプルに見える和型の墓石も1つの石材で構成されているわけではなく、実際はいくつかの部材から成り立っているのです。
そのため、結果的には和型墓石も五輪塔も同じだけの材料費と加工賃が必要なのです。
五輪塔が出来るまでの期間
五輪塔は一般的に発注してから2〜3ヶ月程度でお墓を建立することができます。
受注すると通常、人件費が抑えられる海外で加工されます。
ちなみに、中国のお正月「春節」前後の1~3月にかけては、職人が連休を取得したり、そのまま工場を退職してしまうことが良くあるため、通常よりも納期が遅れる可能性があります。
1~3月に建立を考えている方は、納期に問題がないか、前もって石材店に相談しておきましょう。
まとめ
今回の記事では、五輪塔の意味や建立費用などに関して解説しました。
五輪塔は、今日まで宗派を問わず、「ありがたい最高のお墓」とされています。
史跡などを観光すると古い時代の著名人の五輪塔をよく見かけますが、現代においても、社会的地位に関係なく五輪塔のお墓を建立できます。
現在は石材の加工技術が発達したので、通常のお墓と同程度の価格で五輪塔を建てることも可能です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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