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樹木葬は自然に還る埋葬方法として人気を集めていますが、墓石がない供養方法のため、「樹木葬だと成仏できないのでは」と疑問を感じる人も少なくありません。

この記事では、「樹木葬は成仏できないのでは」と思われる背景や、成仏のための供養のあり方、仏教の宗派ごとの教えを詳しく解説します。

故人が安らかに成仏するためには、形式よりも心が大切だと考えられる理由についても合わせて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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樹木葬とは?

円光院-永代供養付樹木葬「自然想 やすらぎの風」

樹木葬とは、墓石ではなく樹木や草花を墓標とする、比較的新しい供養方法のことをいいます。自然に囲まれて眠れることや、費用が比較的安いこと、生前購入もできる場合が多いことなどから、近年人気が高まっています。

樹木葬は、寺院が遺骨の管理や供養を永代にわたって行ってくれる「永代供養」がついているタイプが多くなっています。

そのため、お墓の継承者がいない人や、事情があって定期的にお墓参りに行きづらい人、子どもに迷惑をかけたくない人などにも選ばれています。

なぜ樹木葬では成仏できないと言われるのか

樹木葬では成仏できないのではないか、という不安が生まれる理由としては、日本の伝統的な宗教観や、代々引き継がれている供養の習慣などが挙げられます。

ここでは、樹木葬が成仏できないと言われる原因を3つ紹介します。

日本の伝統的な宗教観

日本では昔から、故人を弔うために墓石を建て、定期的に読経やお墓参りをするという形式が重要視されていました。

特に、親世代と言われる70代以上の人々は、仏壇での朝夕の祈りや年忌法要など、仏教の儀礼を重視する価値観で育っています。

彼らにとっては、「お墓は代々継承していくもの」であり、先祖のつながりを大切にすることが重要という考えを持っています。

そのため、シンプルな供養方法である樹木葬に対して、「樹木葬では成仏できないのでは」という不安を抱きやすいと考えられます。

伝統的なお墓との違い

伝統的なお墓は、家族や子孫が代々継承しながら維持していくことを前提としており、定期的な墓参りや法要などを行うことによって、家系のつながりを維持してきました。

一方で、樹木葬は墓石を建立せず、自然の中で遺骨を埋葬する形をとっているため、手を合わせて祈る対象が明確でなかったり、お線香や供花といった一般的なお墓参りができない場合もあります。

そのため、供養のスタイルがシンプルになりがちで物足りなさを感じることもあり、その結果「成仏できるのか」という不安に繋がるケースも多くなっています。

新しい供養の形

仏教の宗派の中でも、浄土宗や真言宗は「読経や法要といった供養を通して先祖の霊が極楽浄土に導かれる」とされており、供養が欠かせないとされています。

一方で、樹木葬は自然回帰の考え方であり、個別の墓石を持たず、シンプルな供養を行うことが多いため、「従来のような供養が不十分であり、成仏できない」と誤解されることがあるのです。

しかし、読経や祈りといった供養と、お墓の形態は関係ありません。どのようなお墓であれ、故人を思う気持ちがあれば供養になります。

近年は「心をこめた供養が最も重要」という考え方も広がっており、「シンプルな供養=成仏できない」という考えを持つ人は少なくなっています。

そもそも成仏や供養とは?宗派ごとの考え方

そもそも成仏とは、苦しみや迷いから解放されて安らかな存在になることを意味します。

日本の仏教では、死後に極楽浄土や仏の世界に往生することを「成仏」と捉えますが、

「どのような供養をすれば成仏できるか」ということは、宗派ごとに考え方が異なりますので、それぞれ詳しく解説します。

浄土宗における成仏と供養

浄土宗では、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と念仏を唱えることによって、死後に阿弥陀仏の浄土(極楽)に往生し、最終的には成仏できるとされています。

この教えでは、生前の善悪や修行の有無よりも「阿弥陀仏を信じて念仏を唱えること」が最も重要視されます。

したがって、浄土宗では亡くなった後に念仏による供養を受けることが成仏への道とされており、個別の供養や法要が重視される背景となっています。

浄土宗ではお墓の形態が成仏に影響するのではなく、読経や回忌法要という供養が重要視されます。

浄土真宗における成仏

浄土真宗は「南無阿弥陀仏」と唱えることで、誰でも成仏できるという「他力本願」という教えです。

浄土真宗における供養とは、故人の成仏を願うものではなく、生きている人々が仏の教えに触れ、感謝の心を深めるためのものと位置づけられています。

浄土真宗では、お墓の形態や死後の読経や追善供養を行うことによって成仏するという考えそのものがないことが特徴です。

曹洞宗における成仏

曹洞宗では、ひたすら座禅を行うことで悟りを目指す教えを重視しています。曹洞宗における成仏とは、死後に極楽浄土のような世界に行くよりも、生きているうちに仏道を実践することにあります。

亡くなった人の供養も大切にされており、読経や法要は故人の冥福を祈ると同時に、残されたものの修行や気づきの機会となる、という考えです。

そのため、お墓の形態が成仏に影響することはありません。

日蓮宗における成仏

日蓮宗では、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」という題目を唱えることで、誰もがこの身このままで仏になれると説かれています。

そのため、死後に成仏するというより、日々の信仰の中で仏性を開花させることが重視されています。

供養も故人のためだけでなく、現世の安寧と自他共の幸福を願うものとされています。

樹木葬で成仏するためには供養が重要

樹木葬で成仏するために必要なのは、形式よりも「供養の心」です。

どのようなお墓であれ、家族が故人を思い、感謝や祈りの気持ちを込めて供養することが大切です。

ここではそれぞれの宗派における供養について、詳しく解説します。

浄土宗における供養

浄土宗では、故人の成仏と極楽往生を願うために「念仏供養」が重視されます。

また、通夜や葬儀、一周忌・三回忌などの年忌法要は重要な意味を持ち、家族や僧侶が念仏を唱えながら供養することで、故人の安らかな成仏を支えるとされています。

ただし、年忌法要をどこで行うかということには明確な決まりはありません。

自宅や菩提寺、墓前、法要専用施設などの中から、都合が良い場所で行えます。

故人の成仏は法要が行われる場所やお墓の形態ではなく、法要や日々の念仏そのものが重要という考え方です。

どのようなスタイルのお墓であっても、故人の冥福を祈りながら読経や法要を行うことが、故人の成仏に繋がります。

浄土真宗における供養

浄土真宗では、故人のために供養をして「成仏させる」というよりも、すでに阿弥陀仏の本願により救われているという前提に立ちます。

そのため、供養は亡くなった人のためというより、「仏の教えに感謝し、生きている私たちが仏法に触れる機会」として行われます。

墓前での読経や法要も「故人を思い出しつつ、仏縁を結ぶ」ための儀式とされ、形よりも心が重視されます。

このように、浄土真宗では読経や法要などの有無に関わらず、成仏できると考えられているため、「樹木葬で成仏できないのでは」と不安を感じる必要はありません。

自分のタイミングで樹木葬にお墓参りをしたり、供養の気持ちを持ち続けることが大切です。

曹洞宗における供養

曹洞宗における供養は、故人の冥福を祈ると同時に、仏の教えを実践する行為として位置づけられています。

曹洞宗では、読経やお焼香、墓参りといった伝統的な供養だけでなく、日常生活の中で「今を丁寧に生きる」ことも供養の一つと考えられています。

曹洞宗の供養にはさまざまなかたちがあり、お墓のスタイルによって成仏できるかどうかが決まるわけではありません。

残された人が今をしっかりと生きつつ、自分のできる範囲で供養を行うことが、故人のためになると考えられています。

日蓮宗における供養

日蓮宗では、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」という題目を唱えることによって、故人とともに仏道を歩むとされています。

題目を唱えることで、故人もまた仏の境地に近づくとされ、お墓の形態ではなく残された人が日々の読経を通じて功徳を積み、それを故人に回向することで成仏や極楽浄土を助けるという考え方です。

故人の成仏は、お墓の形態ではなく残された人が題目を唱えることが重要とされています。

成仏を妨げるのは執着や未練

仏教において、成仏を妨げる最大の要因は「執着」や「未練」とされています。

生前に強く残した想いや、死後も現世にとらわれた心があると、魂が安らかに旅立てず、仏の境地に至ることが難しくなると説かれています。

これは、故人だけでなく遺された人の側にも当てはまる考え方で、遺族が故人に対して強い後悔や怒り、執着を抱き続けていると、それが成仏の妨げになるとも言われます。

樹木葬を検討している人のなかには「お墓の形が伝統的でないと成仏できないのでは」と疑問を感じる人がいるかもしれませんが、仏教の教えでは、成仏はお墓の形式や場所に左右されるものではありません。

樹木葬や永代供養墓など新しい供養形態であっても、心を込めて供養し、故人を思いやる気持ちがあれば十分です。

たとえ墓石がなくても、日々の祈りや命日を大切にすることで、故人の魂は安らぎ、成仏へと導かれると考えられています。

成仏できないとどうなる?昔からの言い伝え

日本では、古くから「きちんと供養されなければ成仏できない」という考えがあります。ここでは、昔からの言い伝えについて紹介します。

成仏できないと虫や鳥・猫になる

昔から、成仏できなかった魂は鳥や虫、猫などに生まれ変わるという言い伝えがあります。また、忌中に蝶が飛んでくると「故人の魂が家を見に来た」と考えたりします。

このような言い伝えは、故人の魂が身近に存在しているという日本人の考えに基づいています。また、「丁寧に供養しないと、魂が安らげない」という教訓でもあると考えられています。

成仏できないと人にとり憑く

成仏できずにさまよう霊が人にとり憑く、という話も日本各地に残っています。特に、強い恨みや未練を抱えたまま亡くなった人は怨霊となって、特定の人物に不幸をもたらすと信じられてきました。

また、病気が続いたり、運が悪くなったりするなどの不安定なことが起きたとき「ご先祖様の供養が足りないのでは」と考える人も少なくありません。

このような言い伝えに科学的な根拠はないものの、供養や祈りをきちんと行うことによって不安を和らげ、心の安定を得られると考えられています。

成仏できないと地獄に堕ちる

仏教の教えでは、成仏できなかった魂が地獄に堕ちるという考えがあります。

生前に悪行を重ねた人が閻魔大王によって裁かれ、苦しみの世界に送られるとされています。また、適切な供養を受けられない人も、苦しみ続けるとされています。

これらの教えは、人々に供養の大切さを伝えるものと考えられています。

樹木葬と成仏についてのよくある質問

樹木葬は、自然に還るという新しい供養の形ですが、従来のお墓の形式とは異なる部分も多いため、疑問や不安を持つ人も少なくありません。

ここでは、樹木葬と成仏についてよくある質問を紹介します。

人は亡くなったらいつ成仏するでしょうか?

仏教では、成仏のタイミングは宗派や考えによって異なります。

一部の宗派では、死後すぐに仏様の世界に導かれると考えられています。

一方で、別の宗派では、死後49日間のうちに審判を受け、その間に供養を受けることで浄土に導かれるとする考えもあります。

成仏のために供養が必須でない宗派もありますが、いずれにしても、残された者が供養の心を持つことが大切であると考えられています。

お経をあげないと成仏できませんか?

お経をあげることは、仏教における大切な供養のひとつですが、必ずしも「お経をあげなければ成仏できない」というわけではありません。大切なのは、故人への思いや祈りの心です。

特に樹木葬では、宗教儀礼を簡素にするケースもありますが、故人を偲び、日々感謝の気持ちを持つこと自体が供養であり、成仏につながる行いといえます。

戒名がないと成仏できないのでしょうか?

戒名は、仏教徒としての名前ですが、戒名がなければ成仏できないということはありません。

特に現代では、無宗教の人も多くなっており、戒名を持たずとも故人に感謝の気持ちを込めて供養することで、十分に成仏を願うことは可能です。

戒名があること自体が問題なのではなく、残された人の供養の気持ちが大切です。

永代供養で成仏できますか?

永代供養とは、寺院が遺骨の管理や供養を永代にわたってしてくれる仕組みです。ほとんどの樹木葬がこの永代供養となっており、寺院が継続して供養を行ってくれるため、成仏の助けになると考えられます。

永代供養は、寺院に心を込めた供養を継続的にしてもらえるという点が魅力と言えます。

きちんと供養すれば樹木葬でも成仏できる

仏教において大切なのは、お墓の形式ではなく、故人を思う心と供養を継続するという姿勢です。

墓石の有無や供養のスタイルに関係なく、残された家族が故人を大切に思い、感謝の気持ちを込めて手を合わせることが何よりの供養になり、成仏へと繋がります。

樹木葬は新しい供養の形ですが、きちんと供養を行うことで問題なく成仏できます。大切なのは形式でなく心であるということを、忘れないようにしましょう。

※調査期間:2021年1月1日~2024年12月31日
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
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