お寺の定義は?神社との違いや種類と合わせて解説します
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年末年始に参拝で訪れたり、お墓参りで訪れることが多いお寺。
しかし、意外とお寺が祀っているものやお寺と神社の違いについては知らない方が多いのではないでしょうか。
また、仏教には宗派が存在し、宗派によってお寺の呼び方や存在意義が変わる場合があります。
そこで今回は、お寺の定義を神社との違いや種類と合わせて解説します。
お寺について詳しく知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
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お寺の定義
お寺とは仏教のための宗教施設であり、僧侶が住んで教義を勉強する場所です。
また、お寺の本殿には「本尊」という仏像や曼荼羅が据えられており、信仰の対象とされています。
かつてお寺は仏教の教えを民衆たちに広め、民衆たちに苦しみを救う場として機能していました。
しかし、現在ではお墓参りや葬儀の時だけでなく、観光スポットとして訪れる人が増えています。
また、お寺には僧侶や尼僧が住み込みで仏道の修行を行っています。
ちなみに、住職とは自分のお寺に住み込んでお寺の管理・維持・運営を行う僧侶のことで、管理する寺が宗教法人の場合は、住職が代表役員になります。
お寺と神社の違い
お寺は、礼拝の対象となるものを祀る「伽藍」と、僧が居住する「僧房」に分けられています。
また、一般的にお寺の入り口には山門があり、仏陀を表す「塔」と仏像を安置する「金堂」が内部に配置されています。
もともとは僧侶や尼僧が住み込みで仏道の修行を行う場所でしたが、時間が経つにつれて仏像や仏像を収める仏殿が作られるようになりました。
一方、神社は神様が祀られている参拝場所です。
入口に「鳥居」があり、「参道」の脇には身を清める「手水舎」が設けられ、その先には神様が祀られている「本殿」があります。
そして、お寺は仏像が拝観できるようになっていますが、神社はご神体が神聖なものとされているため、人目に触れないようにつくられています。
また、お寺と神社は参拝方法にも違いがあります。
お寺ではお賽銭を奉納した後に胸の前で両手を合わせて静かにお参りするのがマナーですが、神社はお賽銭を奉納した後に「二礼・二拍手・一礼」を行います。
さらに、お寺と神社は聖職者にも違いがあります。
お寺における聖職者は住職や尼などの僧ですが、神社にいる聖職者は神社に使えて祭事・社務・祈祷などを行っている神職です。
仏教と神道の違い
仏教と神道の大きな違いは信仰対象です。
元々インドから伝わった仏教は本来信仰対象がなく、修行で悟りを開いて解脱することが目的でしたが、日本では一般的に仏陀・仏様など、「仏」としてあがめられた高僧などを崇拝対象としています。
一方、神道は八百万の神様を信仰の対象にしており、天皇は天照大神の末裔と考え、皇室の儀式は神式で行われています。
また、神道は神社神道・皇室神道・教派神道・復古神道・国家神道など、主なもので5種類があり、時代や政治によって異なります。
そして、仏教と神道はお墓にも違いがあります。
仏教の場合は民営・公営墓地を作るだけでなく、お寺の中に墓地を立てられることも多く、お寺にお墓を建立する場合は、そのお寺の檀家になる必要があります。
ただし、近年では檀家になる必要がない場合も増えてるので、くわしいことはお寺に尋ねてください。
また、神道では死は穢れとされているため、神社の中にお墓を立てることはありません。
そのため、お墓は公営霊園や民営霊園に建てる場合が多く、近年では都心にお墓が作られるケースもあります。
お寺の種類
仏教には宗派が存在するため、宗派によってお寺の呼び方や存在意義が変わります。
また、お寺の種類は目的の違いによって「供養寺」「学問寺」「祈祷寺」に分類されます。
供養寺
供養寺は、境内に墓地があり祖先を供養してくれるお寺のことです。
多くの場合、先祖の時代から実家の宗派は決まっており、宗派ごとに即する供養寺の檀家になっています。
学問寺
学問寺は、僧侶が修行や勉強を行うお寺のことであり、各宗派の総本山・大本山などのことを指すことが多いです。
学問寺では経典を習得するために読経や写経を行い、僧侶としての知識と自覚を高めていきます。
また、宗派によっては座禅や瞑想などを行う場合があります。
祈祷寺
祈祷寺とは、祈願の目的で建立されたお寺のことです。
真言宗や天台宗などの密教系のお寺が代表的であり、護摩堂で行われる護摩という方法を用いて成就を祈ります。
そして、護摩堂にある護摩壇に火を点け、お供え物を入れて願い事を書いた護摩木を投入して祈祷をします。
お寺の参拝方法
お寺を参拝するときは山門の前で一礼をし、敷居を踏まずにまたいでくぐりましょう。
山門は神社でいうところの鳥居であり、現世と俗界との境界のような役割です。
なお、山門をくぐるときに女性は右足から、男性は左足からくぐるのがポイントです。
そして、山門をくぐったら手水舎で手と口を清めてください。
手水舎に一礼したら右手で柄杓を持ち、手水をすくい左手にかけます。
その後、左手に柄杓を持ち替えて手水をすくって右手にかけます。
そして、右手に柄杓を持ち替えて左手の手のひらにお水をためて口に水を含み、音を立てずに軽くゆすいで静かに吐き出します。
このとき、柄杓に直接口をつけるのはNGです。
口をゆすいだら口につけた左手を清め、最後に柄杓を立てて柄杓の柄に水を流して手で持ったところを清めます。ここまでの手順を柄杓一杯の水で終えます。
そして、清め終わったら柄杓を元の位置に戻し手手水舎に一礼しましょう。
また、自由に鐘がつけるお寺の場合は、手水が終わったら撞木を2~3回振って鐘をつきます。
このとき、強くつきすぎるとお寺に迷惑が掛かってしまうので、あまり強くたたきすぎないように注意してください。
また、お寺から出るときに鐘をつくのは出鐘と言って、死者を送るときの鐘と言われており、縁起が悪いので避けましょう。
鐘をついたらお参りをします。
お線香がある場合はお線香で身を清め、一礼をしてお賽銭を入れてください。
お賽銭入れるときは強めに投げるのではなく、お布施の意味なので静かに入れるのがマナーです。
お賽銭を入れたら合掌し、気持ちを伝えたら一礼をして完了です。
なお、お寺を参拝するときは合掌が基本であり、神社のように拍手をするのはNGです。
合掌は右手は仏様、左手は衆生を表すものであり、成仏してほしいという気持ちを示しています。
そして、お参りが終わったら帰りますが、山門を出る前に本堂に向かって一礼をしてくぐります。
お坊さんの呼び方は?
ここからは、僧侶・住職・和尚さんのそれぞれの役割と仕事内容についてくわしく解説します。
お寺に関係している聖職者ではありますが混同しやすいのですよね。
それぞれの立場や役割を知っておかないと失礼に当たる場合があるので、ぜひ以下を参考にしてください。
僧侶
僧侶は、出家をして仏門に入り修行をしている人のことを指します。
僧侶は毎日お寺で修行を積むことはもちろん、厳しい戒律を守る必要があり、修行内容は食事の準備・読経・掃除・作務・座禅など多岐にわたるため、精神的に鍛えられます。
さらに、修行中は完全に外界とは遮断されるので、スマートフォンやテレビは使えません。
住職
住職はお寺に住み込んでいる僧のことを指します。
お寺の維持運営や管理を担っており、管理するお寺が宗教法人の場合は代表役員という立場になります。
住職は基本的には1つのお寺に1人で、住職に次ぐ位にいる僧侶のことは副住職と呼ぶのが一般的です。
和尚さん
和尚さんは修行を積んで一人前と認められた僧侶のことを指します。
和尚さんは人々に教えを説く立場であり、宗派によって呼び名が異なります。
なお、禅宗や浄土宗の場合は「おしょう」、天台宗の場合は「おしょう」や「かしょう」、真言宗の場合は「わじょう」と呼ばれることが多いです。
お寺の法事のマナー
お寺の法事では、喪主や遺族の場合、三回忌までは正喪服や準喪服を着用するのが基本で、落ち着いた暗めのきちんとした服装で参加するのがマナーです。
男性は礼服や黒のスーツに白無地のワイシャツが基本ですので、ネクタイは黒色で光沢素材のないものをつけましょう。
また、お通夜であってもネクタイピンの仕様はNGです。
また、女性の場合は黒のスーツかワンピースが基本であり、ネックレスは白いパールを選ぶのがマナーです。
ゴールドやピンクのパールはカジュアルなイメージがあるので避け、パールのネックレスでも2連や3連のネックレスは不幸が重なることを連想させるので避けましょう。
ピアスをつける場合も揺れずに固定しているデザインのもの選ぶと良いです。
葬儀の場でのアクセサリーは、金属部分がシルバーで目立ちにくいものなど、できるだけ控えめなデザインのものを選びましょう。
バッグは基本的に小ぶりな黒いものを選ぶと良いです。
黒い地味な刺繍やリボンならついていても良いですが、持ち手がチェーンになっているものは避けましょう。
また、爬虫類の革は殺生のイメージにつながるで弔事の席では避けるのがマナーです。
なお、大きいサイズのものは会場で置き場に困る場合があるので、邪魔にならない小ぶりなサイズのものを選びましょう。
靴は、ヒールが高すぎると派手な印象を与えてしまいますし、低すぎるものはカジュアルな印象を持たれてしまうので、3~5㎝くらいのものを選ぶと良いです。
バックと同様に、爬虫類の皮で作られたものを避けましょう。
また、金具やリボンなどの目立つ飾りがなく脱ぎ履きしやすい靴のほうが、印象が良くなります。
子どもの場合は必ずしも喪服でなくても大丈夫です。
幼児であれば黒の華美ではない服を選びましょう。
また、学生で制服を持っている場合は制服を着用してください。
もし制服がない場合は、白いシャツに黒のズボンやスカートを組み合わせると良いです。
お寺で行う法事の流れ
お寺で法事を行う際は、基本的にお寺の方法に従います。
お寺の本堂を使う場合は、お寺の指示に従って飾りつけを行いましょう。
お寺で法事を行う場合はまず僧侶が入場し、読経を行ったあとは焼香を行います。
もし法要のあとに会食を行い僧侶が同席しない場合は、御膳料を用意する必要があるので忘れないようにしてください。
お寺で行う法事の準備
お寺で行う法事で準備することは、主に日時決め・お寺への連絡・食事会場の予約・親族への連絡です。
日時決めをしておかないと他の檀家さんと重なったりお坊さんと予定が合わなかったりする場合があるので、できるだけ早めに連絡をするのがベストです。
また、仏花やろうそくなどを準備してもらえるかを確認してください。
法事後は参列者に食事をふるまうお斎を行います。
会食を行う場所や人数をあらかじめ用意しておかないとスムーズに行えないので注意してください。
また、会食費は一人当たり3000円~1万円程度が相場であり、精進料理ではなく家庭料理を振舞う場合も多いのでお寺に相談すると良いでしょう。
そして、宗派によって異なりますがお寺で法事をする場合はお供え物やお茶菓子を用意する必要があります。
法事では途中で休憩が入ることもあるので、湯飲みや急須の貸し出しを行っているかを事前に確認しておきましょう。
お寺へのお礼
法事のお布施の相場は3万円~5万円です。
また、表書きには「お布施」と記入し、中袋の裏面左側に住所・氏名・右側または中央に金額を記入します。
漢数字は旧字体を使用することがマナーなので、数字を使わないように注意し、表書きを書く際は薄墨ではなく普通の黒墨を使って書いてください。
そして、お布施を渡すのは法事が始まる前か、法事が終わってお礼の挨拶をする際が一般的です。
法事が始まる前に渡す場合は「よろしくお願いいたします」と一言添えて渡しましょう。
なお、お布施を渡すときは袱紗から出して渡したりお盆に乗せて渡したりするのがマナーです。
まとめ
今回は、お寺の定義を神社との違いや種類と合わせて解説しました。
お寺の定義を知っておくと観光に行く際も役立つのでおすすめです。
また、お寺の法事のマナーは把握しておかないと失礼にあたる場合があります。
そして、お寺で法事を行う場合はお寺の指示に従う必要があるので、わからないことはお寺に尋ねましょう。
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もし現在お墓選びをご検討されていたり、お墓についてお悩みでありましたら、エータイがご紹介する寺院をおまとめした資料を参考にしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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