【住職インタビュー】訪れる人のことを想い、バリアフリーにも配慮されたお寺-正光寺
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
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鎌倉時代からおよそ800年の歴史を持つ東京都北区のお寺・正光寺の髙橋寿光住職。平成20年(2008年)より第29世正光寺住職に就任。代々教育や福祉にも力を入れてきたお寺でもある正光寺の髙橋住職に、お寺のことやご自身のこと、そして永代供養墓に対する想いなどをお伺いしました。
住職プロフィール
髙橋 寿光(たかはし じゅこう)
昭和53年(1978年)4月16日生まれ。
浄土宗天王山「淵富院正光寺」第29世住職。
祖父の澄譽淵翁上人が住職を勤めたのちに、叔父の照譽正純上人が継承し、そのあとを引き継ぐ。大正大学を卒業後、修行を経て平成20年(2008年)より第29世正光寺住職に就任。
正光寺は、東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線「赤羽岩淵聖駅」から徒歩5分の場所に位置します。
お寺について
鎌倉時代から続く、800年の歴史がある古刹
──まずは、正光寺の歴史について教えていただけますか。
天王山淵富院正光寺は、浄土宗第三祖記主禅師良忠上人を開山上人、石渡民部少輔保親氏を開基として、鎌倉時代(およそ800年前)に建てられた由緒あるお寺です。
その後衰退してしまいましたが、慶長7年(1602年)に小田切将監重好氏と眞譽龍湛上人によって現在の地に転地後再建され、重好氏の法号によって正光寺と改められました。正光寺の住職は私で29世目(令和5年現在)を迎えますが、これは眞譽龍湛上人を中興開山第1世として数えたものです。
本尊の阿弥陀如来は高さ70cmほどの座像で、春日かすが仏師の作であると伝えられており、観音堂に安置されている正観音は頼朝公守本尊といわれ行基の作であると伝えられていますが、いずれもさだかではありません。
また、境内には十二支堂と第26世轉譽栄純上人の代につくられた10mほどある岩淵世継大観音(安産子育観音)、日清戦争戦没者慰霊碑並地蔵尊、水子地蔵尊、筆塚(※1)などがあります。
※1筆塚…書道の師や文筆家などをしのんで,教え子たちが建てた記念の碑。
──本堂や客殿はバリアフリーにも配慮されていると伺いましたが、どのような想いが込められているのでしょうか。
私が改善しなければならないと感じたことは、毎回玄関で靴を脱がなければならない事でした。
多くの人たちは靴を抜くことに大変さを感じています。フォーマルな靴の多くは靴ひもを解かなければ脱ぐことができないからです。お年寄りなればなるほどその大変さは増してしまいます。屈んだり立ち上がったりする行為が容易でない人が多いからです。また狭い下駄箱付近でもたつくことは、後方の人を待たせてしまうという点で、申し訳なさと焦る気持ちが募ってしまいます。
これらの問題を解決させるために、靴を脱がなくても法事ができるような造りにしようと考えたのです。それを実現させるために、客殿の床は公民館などで見られるような石畳とタイルカーペットにして、土足で入ることができるようにしました。本堂の床もお檀家さんが立ち入る場所は石畳にしました。
また、本堂と客殿の階段を上ることが困難な人のためにエレベータを設置しました。これらの施工により、正光寺では靴を脱がずに一連のお参りをすることができるようになっています。
まだまだ至らない点はありますが、以前の正光寺と比べれば大幅にお参りしやすくなったと思っています。
バリアフリーに配慮された本堂
年中行事やイベントについて
──年中行事や定期的なイベントは現在実施されていますか。
1月には、元旦に過去の過ちを悔い改め、心機一転新しい年を迎えるための行事である「修正会」、最終日曜日には法然上人の命日にあわせ、ご威徳を偲ぶために行われる法会である「御忌会」を行っています。
3月には「春彼岸会」、4月の最終日曜日には観音像をお祀りして祈願をする行事である「祈念会」を行っています。
7月13日から15日には「盆供養」、7月17日には「施餓鬼会」を行っています。施餓鬼会は、餓鬼道で苦しむ衆生に対して食事の施しをする法会ですが、それに併せ、その功徳をもって先祖供養もいたします。
9月には「秋彼岸会」、10月の最終日曜日には「十夜会」を行っています。十夜会は『無量寿経』という経典を典拠とし、その名の通り十日十夜にわたって念仏をお称えするものです。15世紀前半に伊勢守貞国が修したところ瑞相が現れたことが儀式としての起源となります。現在では簡略化されて1日でお勤めされています。
これらの行事は代々行われてきており、各行事に合わせて落語やジャズの演奏などの講演(公演)も行っています。
──今後も講演(公演)は実施予定でしょうか。
今までは観覧いただくことが中心の内容でしたが、今後は参加者の体験を重視する内容にしていきたいと考えています。
今の時代は、観るだけの内容、つまり「知識」に関わる内容はネットの普及によって容易に知ることができるようになりましたが、「体験」に関する内容は現地に行かなければなりません。
そのため、体が衰えつつあるご高齢の方には敷居が高く感じられることもあるかと思いますが、そのような体験を近場のお寺で提供することには価値があると考えています。
体験の内容としては、世代を超えて楽しめるもの、最近話題になっているものなどを積極的に取り入れていきたいですね。
──年中行事には正光寺にお墓がない方も参加できるのでしょうか。
原則参加していただくことは可能です。しかし、写経会以外の施餓鬼会や彼岸会といった行事は、外部へ積極的に発信していないため、お檀家さん以外の方が参加している様子はありません。
今後、外部の方にも積極的に広報することができるようになりましたら、是非ご参加いただきたいと思っています。なお、写経会は掲示板などでお知らせしております。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
地域活動「伝縁風景あさがお」
──「伝縁風景あさがお」という名称で地域活動もされていると伺いましたが、始められた背景や想いを教えください。
地域には、そこに関わる人たちのために色々な活動をしている熱量のある人が沢山います。そういう人たちの力を借りたいし借りなければ立ちゆかない。協力できることは協力したい。なにか一緒にできることがあれば一緒にやろう。それが世代間交流を謳う正光寺の地域活動だと思っています。
そこで、正光寺では活動名を「伝縁風景あさがお」と命名し、地域の諸事にあたっています。この名前には「世代を超えた方々が伝え学び合い助け合い交流することにより、人と人との縁が繋がっていく風景が見られる場所にしよう」という想いが込められています。
私たち自身が沢山の活動をして、沢山の活動をしている人とつながり、素敵な風景を描いて行けたらと思っています。
──取り組みの内容を教えていただけますでしょうか。
1つ目は「あつまれ食堂」です。あつまれ食堂は、地域の様々な世代の方々が気軽に集まり、一緒に食事をしながら楽しく交流することを目指しています。
コロナ禍の情勢を鑑みながら不定期で開催をしていましたが、今後は毎週木曜日の定期開催と、月一回土曜日も開催していく予定です。
2つ目は「駄菓子屋☆正光寺」です。毎週木曜日14時から16時の間で駄菓子屋を開催しています。正光寺のお部屋を自由に過ごせるスペースとして開放し、絵本や塗り絵、カルタ、お手玉、けん玉など、手ぶらで来ても楽しめるような物も置いています。
幼稚園帰りの保護者さんとお子さんがきて、お子さん同士で遊んでいるのを見ながら保護者さん達がゆっくり過ごしていたり、小学生が宿題をしていたり、近隣の高齢者の方々が散歩の途中に少し休憩していかれたり、多くの方が自由に過ごされています。
このように、駄菓子屋を通して地域の方々が気軽に集まれる居場所をつくる活動をしています。
3つ目は「おしゃべりカフェ」です。赤羽高齢者安心センター様と共同で「おしゃべりカフェ」としてオレンジカフェ(認知症カフェ)を毎月4回目の木曜日14時から15時半で実施しています。
オレンジカフェは認知症になっても住み慣れた地域の中で生活を送ることができるよう、地域の支え合いを進める交流・活動の場です。
正光寺で実施しているおしゃべりカフェでは、認知症の方やその家族の方だけでなく、地域の方々が集まり手話や折り紙などをしながら交流をしたり、地域の薬剤師さんや作業療法士さんなどの専門家の方が来てくださったときには、専門的なお話や活動をする場として実施しています。
4つ目は「(株)AsMama × 正光寺」です。誰もが育児も仕事もやりたいことも、思い通りに実現できる社会の仕組みや取り組みを創る会社であるAsMama様と、共助と地域のつながりを目的として月に一度イベントを実施しています。
「手作りおもちゃの作成」「親子ヨガ」「紙飛行機作り」等の子ども向けのイベントや、地域の高齢者の方を講師として工作ワークショップ等の多世代交流も実施し、地域の輪を広げる活動をしています。
5つ目は「しゅりる × 正光寺」です。しゅりるは、寺院の清掃を通して高齢者の健康寿命延伸や社会参加促進、さらに町づくりへと波及展開していくことを目的としている地域蒼生舎HIDEN様による成人教育活動です。
月に一度境内のお掃除をして、北区さくら体操の実施や正光寺保育園の園児の交流、参加者の希望のコンテンツを行っております。
核家族化が進み、孤立している市民が増え、孤独死も社会問題になっている中で、地域の方々が定期的に集まれる機会を作り、趣味や生涯学習へと移行のコーディネイトを行います。
これ以外にも、今後も地域に暮らす幅広い世代の方々との繋がりを深めることや、 地域が抱える様々な課題の解決に向けた取組を行ってまいります。
──今後新たに考えている取り組みはありますか。
お寺以外の地域でも活動の輪を広げていきたいと考えています。
現在の取り組みはすべてお寺周辺へ波及する活動が中心です。しかし、お寺には複数の保育園が併設されており、それらは必ずしもお寺の近くにあるわけではありません。それらの保育園を中心とした地域活動も積極的に進めていきたいと考えています。
もちろん、今までもやってこなかったわけではありません。しかし、それらは保育園の活動の余力を活かして活動をしてきたため、お寺を中心におこなう活動ほど積極的にできていませんでした。それぞれの保育園周辺でも活動を積極的に行い、一緒に行う企画をしたいと考えています。
住職について
大切なことは、早起きではなく規則正しい生活
──ここからはご住職自身のことについてお伺いしたいと思います。仏教の道に進むまでのご経歴を教えていただけますか。
私は、中興開山眞譽龍湛上人を第1世と数えて29代目の住職になります。祖父の澄譽淵翁上人が住職を勤めたのちに、叔父の照譽正純上人が継承し、そのあとを引き継ぎました。
叔父の継承者が不在だったため、宗門学校である大正大学に行き、修行をして後を継ぎました。継承するまでの間、都内にある別のお寺で研鑽を積むと共に、仏教系の高校で宗教科の授業を受け持つなどして経験を重ねてきました。
──ご住職が日々大切にされていること、心掛けていることはありますでしょうか。
月並みなことですが、規則正しい生活を心掛けています。
現代人は、仕事はもちろん様々なお付き合いもあり、規則正しい生活をすることがとても困難です。しかし、コロナ禍以降、否応なく自分と向き合う時間が増え、規則正しい生活の重要性に気づくと共にその実践が以前よりも少しだけできやすくなりました。
また、社会的にも睡眠の重要性が叫ばれるなど、規則正しい生活を送ることに付随することの重要性も叫ばれはじめています。
ちなみに、仏教では早起きすることが大切にされているからお坊さんは早起きである、というたぐいの思い込みがありますが、全くの間違えです。早起きだけなら鮮魚市場で働いている人の方がよっぽど早起きです。敵いません。
仏教では早起きしろ、ではなく、正しい生活をしろと説いています。しかも、正しい生活しなければダメかと言ったらそうではありません。なぜなら、正しい生活すらもそれは手段で、正しい智慧を獲得した状態になることが目的だからです。
なるべく規則正しい生活をして、悟りとまではいかなくても、なんとなく人生を達観できたら素敵なことだと思っています。
──保育事業や介護事業はどのような背景で始められたのでしょうか。
正光寺は祖父が住職を勤めていたころから子供たちの教育に力を入れていました。戦後間もないころまで、今の東京家政大学と同様に女学校を運営していたのです。
その後、女学校は閉校となってしまいましたが、併設されていた幼稚園は今でも明照幼稚園(別法人)として子供たちの健全育成に寄与し続けています。
先代住職の頃はお寺が大火に見舞われながらも児童福祉に貢献するために境内の一部を児童遊園として、子供たちの健やかな成長を見守り続けてきました。こういった活動は祖父の代以前より脈々と続けられてきました。そのことを境内にある筆塚が静かに物語っています。
つまり、正光寺は代々教育や福祉にとても力を入れてきたお寺なのです。
正光寺の永代供養墓について
敢えて、未来永劫に渡り供養するとは言わない
正光寺 永代供養付樹木葬、永代供養墓「やすらぎ」
──永代供養墓を建立された背景を教えていただけますか。
少子化や生涯未婚率の上昇などで墓地を継承することができない家の割合はとても増えてきており、継承を必要としない永代供養墓の需要は高まる一方です。
また、後継者がいても彼らに負担を掛けたくないという理由から継承型のお墓を希望されない方も増えてきました。そのような人たちに寄り添うために、永代供養墓を建立しました。
──正光寺が考える永代供養墓の意味を教えてください。
永代供養墓について、多くの人はお寺で未来永劫に渡り形を崩すことなく供養してもらえると思っている方もいらっしゃいますが、正光寺では敢えてそのようにいたしません。それはなぜか。亡くなってから一定期間を過ぎると私たちは娑婆(※1)での最後の役目を終えるからです。
私たちには亡くなって以降もやらなければならない使命がひとつだけあります。それはこの娑婆世界に残していく大切な人たちを見守り続け、彼らの守り本尊となることです。守り本尊になるということは、祈りの対象になるということです。守り本尊になるためには依代が必要です。そのひとつが永代供養墓なのです。
大切な人たちは、苦しい時はもちろん、自己を内省したいときなど折に触れて永代供養墓へ祈りを捧げに来るでしょう。大切な人にとって祈りの対象であり続けることが守り本尊としての役目であり、それは彼らが極楽浄土にやってくるまで続きます。
皆が極楽浄土までやってきたら、その役目は終わりです。大切な人たちと極楽浄土で仲良く過ごしてください。役目が終われば、依り代である永代供養墓は必要ありません。
だから正光寺では、縁のあった霊位を未来永劫まとめて供養することはするけれども、永代供養墓ひとつひとつを未来永劫に渡り供養するとは言わないのです。
中には、自分に祈りをささげる人などいない、と思われる人がいるかもしれません。理由は様々です。喧嘩ばかりしていたから、縁ある人が少ないから、など。しかし、どんなに喧嘩をしていても、どんなに縁ある人が少ないと思っていても、それはご自身からみた世界です。
実際に祈るかどうかは相手次第ですし、自分は忘れてしまっていたけれどもお世話をした人が手を合わせにくることだってあるのです。だから、私たちは一定期間、守り本尊としてあり続けなければならないのです。
※1娑婆…煩悩や苦しみの多いこの世。現世。
──永代供養墓を検討されている方に伝えたいことはありますか。
永代供養墓が選ばれる最も大きな理由の一つは、子供たちに経済的な面倒をかけないで済む、ということです。しかし、全く手を煩わせないで済むかといったらそんなことは決してありません。
なぜならば、私たちは亡くなったときに自分の手足を動かして墓地の中へ入っていくこといくことはできないからです。お墓に入る段取りだけは子供たちや親戚にお願いしなければならないのです。
最期に予定していた永代供養墓へ埋葬してもらえるよう、子供たちや親戚には必ず永代供養墓の事を伝えておいてください。伝えておかないと、亡くなって以降の事をどうすればよいか分からないばかりでなく、お墓があるのを知らずに別のお墓を購入してしまうかもしれないからです。ですから、最低限のコミュニケーションはするようにしましょう。
最後に
正光寺の魅力
──ご住職が考える正光寺の魅力を教えてください。
先ほどお話した通り、明治から大正、昭和にかけて、正光寺は女学校や幼稚園を運営していました。当時は私の祖父が住職をしており、叔父の代に代わった頃には女学校は閉校となりましたが、今でも関係者が幼稚園を運営し続けています。
先代住職自身も児童福祉に力を入れるなど、代々教育に力を入れてきたのが正光寺だったのです。おそらくそれは江戸時代もそうで、それが脈々と今に受け継がれてきたのだと思っています。
教育とは単に読み書きばかりではなく、今どうあるか、これからどうするか、といった人生に関わることを学ぶことでもあります。正光寺はそのような広い意味での教育の場としての魅力があると思っています。それが現在の保育園や地域活動という形で表れているのです。
──地域にとってどのようなお寺でありたいですか。
正光寺の魅力を存分に活かし、「今どうあるか、これからどうするか」を学ぶ場でありたいと思っています。仏事をはじめ地域事業や保育園運営はそれを実現させるための手段として大いに機能すると考えています。
今後それらの手段は変わるかもしれませんが、正光寺の魅力から発動される諸活動は昔も今も、そしてこれからも変わり続けないと確信しています。
──ご住職は、地域にとってどのような存在でありたいですか。
「今どうあるか、これからどうするか」を考え前に進んでいくのは本人です。お寺はそれを考える場の提供をします。そして住職は誘導役だと思っています。お寺に関わる全ての人の未来が明るくなるようなお手伝いができたら良いと考えています。
インタビューを終えて
先祖代々、教育に力を入れてきた正光寺。その伝統を受け継ぎ、「今どうあるか、これからどうするか」を学ぶ場をこれかも提供したいと話す髙橋住職。これからも檀信徒さんや地域の方々に愛され、地域の中心であり続けていくのだろうと感じました。参加者の「体験」を重視する内容にしていきたいという年中行事後の講演や、保育園を中心とした地域活動など、正光寺の今後のお取組みも楽しみです。
【アクセス】
所在地:東京都北区岩淵町28-16
アクセス:東京メトロ南北線/埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線「赤羽岩淵駅」から徒歩5分
【主な年中行事】
元旦 修正会
1月最終日曜日 御忌会
3月 春分の日 春彼岸会
4月最終日曜日 祈念会
7月13日~15日 盆供養
7月17日 施餓鬼会
9月 秋分の日 秋彼岸会
10月最終日曜日 十夜会
【関連情報】
・正光寺公式HP
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