葬式費用を積立する方法、互助会制度について解説します
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
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葬式費用は、意外と高額です。
だからこそ、自分が亡くなってしまう前にきちんと準備をしておく必要があります。
それが、後に遺す遺族への負担を軽減することとなります。
では、葬式の費用はどのようにして工面すればいいのでしょうか。
まとまった金額を一度に用意するのは難しいもの。
前々からきちんと計画を立てて、コツコツと積立ておくことが大切です。
今回は、葬式の費用を積立する方法について紹介していきます。
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葬式費用を積立する方法
葬式費用を積み立てる方法として、大きく3つの方法があります。
まずは一つずつ、見ていきましょう。
貯金する
一番堅実な方法として、貯金があります。
給料や年金から、毎月一定額を口座に納めておけば、徐々にお金は貯まっていきます。
また、銀行への定額預金などを利用しても良いでしょう。
貯金は自身で管理をすることになるので、怠らないように注意が必要です。
ある程度継続していけば、毎月のルーティンになります。
ただ、最初のうちはどうしても忘れたり使ってしまうこともあるでしょう。
毎月入金する日を決めておくのも、コンスタントに貯金をしていくためのコツです。
しかし、注意しなければならないのは、没後は本人口座が凍結されてしまうということ。
凍結した口座を解除するためには、非常に手間がかかります。
あらかじめ家族が管理する別の口座を作って入れておくと良いでしょう。
葬儀保険など保険から工面する
自分でコツコツ貯めていくのが苦手だという人は、葬儀保険を利用してみましょう。
葬儀保険は民間の企業から、数多く販売されています。
生命保険では難しい80歳以上の加入も認められている場合が多く、高齢でも加入可能性があることが大きなメリットです。
プランごとに異なりますが、月々保険料を納めていき、契約者が亡くなるなど、規定の時期を迎えた段階で保険金が支給されます。
お葬式に備える保険なので、少額短期保険事業者によっては、書類完備送付後、最短翌日に受け取ることができるのも嬉しいポイントです。
また、保険金の受け取りには家族を指定できるので、亡くなった後に口座が凍結されて受け取れない、ということもありません。
そして、葬儀保険の場合、通常の生命保険とは異なり、医師の診断書が不要で告知のみで加入できるというのも大きな特徴です。
しかし、自己申告とはいえ虚偽の告知をすると、保険金が支払われない場合もあるのでご注意ください。
また、葬儀保険と似た形になりますが、生命保険会社が提供する終身保険から工面する方法もあります。
互助会制度で積立する
葬式費用を工面する場合、「互助会」という制度を利用することもできます。
互助会というのは「冠婚葬祭互助会」の略称であり、葬式費用以外に結婚式の費用でも利用可能です。
互助会はもともと、会員同士がお金を出し合って、葬式などの冠婚葬祭の費用を助け合う目的で設立されたもの。
月々コツコツと積み立てていき、亡くなった後にお葬式の資金の足しにすることができるというもの。
提供する企業やプランにもよりますが、月々1,000円〜5,000円ほどで積み立てることができるので、金銭的負担が少ないのもメリットです。
葬儀保険の仕組み
葬儀保険はまず、毎月一定額のお金を支払っていきます。
契約期間中は、契約者が亡くなる、99歳に達するなど、保険期間中は支払いは続きます。
そして、被保険者が亡くなった場合に、保険金を受け取ることができるといった仕組みです。
遺す家族にお葬式の費用で負担をかけないように、と契約する人が多くいます。
葬儀の費用は安くはありませんから、葬儀保険で備えておけば、亡くなってしまった後の心配も減ります。
また、基本的に葬儀保険はあくまでも葬式費用に充てるために契約するものですが、受け取った保険金は葬儀以外に使用することも可能です。
互助会制度の仕組み
互助会の仕組みは、葬儀保険と似ている部分はありますが、やや異なります。
互助会の会員になるとあらかじめ設定した金額まで、少額ずつお金を「積み立て」ていき、もしもの場合は、会員が積み立てた資金で、葬式費用をまかなうことができるといった仕組みです。
お葬式の費用を会員同士で出し合うというようなイメージで、助け合いの精神が元になっています。
互助会によっては葬式費用だけでなく、結婚式やその他のサービスを展開しており、互助会会員はこれらのサービスをお得に利用することもできます。
また、生前に全額を支払い終えたとしても、その後も亡くなるまで互助会の会員でいることができます。
そして、互助会と保険が大きく違うのは、お金を受け取った後の金額の使い道です。
互助会は、葬儀費用など互助会の展開するサービスに充てられるのみですが、保険は葬儀費用に充てられるほか、その使用用途に制限はありません。
互助会制度のメリット
互助会を利用することで得られるメリットは、様々です。
1.葬式費用を一部充当できる
積み立て金額から葬式費用を充当できるため、お葬式の際にまとまった金額を用意しなくてはならない、といった事態を防ぐことができます。
葬式費用全てをまかなえるわけではなく、足りない分は補填が必要ですが、積み立てているおかげで費用の負担は大きく減るでしょう。
2.会員サービスを受けられる
互助会では提携しているサービスやお店がたくさんあり、会員はそのサービスを割引価格で利用できます。
葬式プランや式場使用料の割引といった冠婚葬祭に関するものだけでなく、バスツアーや提携しているレストランなどの割引利用などもあります。
また、互助会は家族1名が加入すると、家族全員がそのサービスを利用できます。
3.掛け捨てではない
葬儀保険の場合、プランによっては「掛け捨て」となります。一方で、互助会は積立式のシステムです。
そのため解約の場合は、解約手数料を支払えば返金されます。
互助会制度のデメリット
1.完納するまで葬式費用の充当ができない
まず、気をつけなければならないのが、支払いの途中で契約者が亡くなってしまった場合、残りの額を納めるまで、葬式費用の一部充当ができません。
不足分は遺族の負担となってしまうので、できる限り早い段階で支払いを始めていた方が良いでしょう。
2.解約手数料が高い
互助会を解約をする場合、企業にもよりますが30%程度の高額な解約手数料が発生することもありトラブルに発生するケースも。
さらに、互助会の運営企業が仮に倒産してしまった場合、納めた額の半額程度しか返ってこないので、どの互助会を選ぶのかも気をつけましょう。
互助会制度と保険や共済との違い
互助会制度と、保険・共済は似ている部分もありますが、大きく違う部分もあります。
それは、「何が支給されるのか」ということです。
保険や共済は、支払った保険料に応じて、保険金というお金が受け取れます。
一方、互助会で受け取れるものは、お金ではなく、「サービスを受ける権利」です。互助会の提供するサービスの一部に葬式費用の充当があるわけです。
実際にお金を受け取るわけではありませんので注意しましょう。
例えば、保険や共済の場合、受け取った保険金から葬式費用をまかない、余った保険金を自由に使うことが可能ですが、互助会の場合はお金を受け取るわけではありませんので、こういった利用はできません。
ただし、互助会の提供するサービスの利用は可能ですので、互助会を選ぶ際はサービス内容についても把握しておきましょう。
また、保険や共済が掛け捨てであるのに対して、互助会は積立という仕組みであり、掛け捨てではありません。
この辺りが、二つの制度の相違点と言えます。
互助会制度を利用する際の注意事項
互助会は上手に使えば、葬式費用を減らすことができるサービスです。
ただ、注意点もあるので、頭に入れておきましょう。
改めてお伝えしますが、互助会で支給されるのはお金ではなく、葬式費用の補助となるものです。
葬儀の希望プランなどによっては、支給額では足りずに追加支払いをしなければならないケースもあります。
お葬式後、思いもよらぬ高額請求を受けトラブルとなることもありますので、注意しましょう。
まとめ
今回は、葬式費用を積み立てるための方法や、「互助会」について紹介してきました。
葬式費用を事前に積み立てておけば、いざという時の負担が軽くなります。
そしてその選択肢の一つとして互助会というサービスをご紹介しましたが、互助会にもメリット・デメリットがあります。
まず、互助会の加入を検討する前に、自分がどんな葬式をしたいのかを考える必要があります。
なぜなら、直葬や家族葬など、葬式費用を抑えた葬式方法を選択する場合、月々の積み立てをせずとも十分にまかなえるといったケースもあり得るからです。
うまく利用できるように、詳細を確認してから加入を検討してください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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