失敗しない永代供養の選び方

お墓選びは慎重に

新規、あるいは改葬で、永代供養墓に納骨を考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、永代供養は寺院・霊園だけではなく民間企業までもが参入し、現在では乱立していると言っても過言ではありません。利用者側も良い施設を選び抜かなくてはならないのが現状です。お墓の移動は頻繁にできるものではありません。不満があっても動けずに、遺族が悩まされてしまうなどということは、故人も望んでいないでしょう。この施設ならずっとお世話になれるという確信を得てから利用したいものです。

施設を選ぶときは、利用者または故人の希望をきちんと把握しておくことが大切です。故人の場合、遺言や言葉という形で生前に伝えておけば安心です。家族であれば、伝えていなくてもわかっていることが多いでしょう。それに遺族の意見を加え、適していると思われる施設を決めるのが最良となります。永代供養の施設選びにはいくつかポイントがあります。一般的なものをこれから紹介しますので、ぜひそれらを参考にして施設選びをスムーズに進めましょう。

永代供養選びのポイント

永代供養の施設で特に気にしなければならないのは、料金、場所、供養方法や宗派、納骨のされ方、寺院・霊園の信頼度といったところです。

料金は幅が広く、高ければ良い安ければ悪いとも言えないのが実情です。場所は近場がいいことや、風景のいい落ち着いた立地が好ましいこと、バリアフリーであってほしいというように希望を持っておけば、探す際に苦労しないでしょう。

供養方法や宗派、納骨のされ方については、施設ごとに違いがあります。料金や場所で比べると素人にはわかりにくい部分なので、しっかりと見極めなければならないポイントとなります。

供養方法は寺院の宗派で決まります。年に何回するか、どのような供養なのか、期間はどれくらいかなどを確認しておきましょう。
宗派がはっきりとしている方は容易ですが、逆に特定の宗派を持っていないほとんどの人は迷ってしまいます。そのような場合は納骨のされ方に注目すると良いでしょう。ここが施設によってもっとも差があるポイントです。
また、施設の取り組み方にも注目すると良いでしょう。施設の事務の対応や、職員の態度などは取り組み方でかなり変わるので、いい判断材料になります。檀家を大切にする寺院の永代供養墓が一般に開放されていれば、信用度が高いと思われます。

安心な生前申込み

永代供養は生前のうちに申し込むことができます。自分で決めることができるので、もっとも安心な手段となります。独居老人が多くなってきている時代ですから、生前の申し込みも増加しているようです。
希望に合う施設が見つかったら、折を見て申し込み、費用を払ってしまえば「永代供養墓使用証書」を受け取ることができます。証書は施設によって名称が違うこともありますが、永代供養墓を利用する権利証という意味と同じです。
生前に家族や知人に指示しておけば安心ですが、できないときは急な事態に備えて、証書を死後誰でも見つけやすい場所に保管しておき、遺言や手紙という形で自分の意思が伝わるようにしておくと良いでしょう。

生前の申し込みの場合、納骨されるまでの間に年会費などを払うのが普通です。今では多くの業界が永代供養ビジネスに参入していて、各施設のサービスも充実しています。選ぶ際は目移りするでしょうが、やはり本業である寺院が経営する施設が、比較的トラブルの少ないものになると思われます。
寺院は基本的に檀家や利用者を大切にするものですから、失敗があまりないようです。ただし寺院にもいろいろと宗派や方針がありますし、中には相場の判断しにくいことを利用して、法外な費用を要求する寺院もないわけではありません。永代供養について相談に応じてくれる団体もありますので、不安なときは尋ねてみるのもいいかもしれません。

信頼できることが一番

永眠される場所に関しては、誰でもこだわりやわがままがあるものです。お墓をいい加減な気持ちで決める人などいるはずがありません。そのような大切な場所だからこそ、たくさんの永代供養墓があるのでしょうし、競合によって利用しやすい環境になっていることは事実です。
しかし、利用者の切実なお気持ちと無知を逆手に取り、ぞんざいな経営をしている施設もあります。お墓の失敗は取り返しがつきません。利用者も情報を収集し、良い施設を選ばなければいけません。手間暇をかけてでも信頼のおける施設を見つけ、安心して埋葬をお願いできるのなら、それが理想でしょう。

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