生前に永代供養を予約するメリットとは

生前に永代供養を予約するメリットとは

近年、お墓の承継者がいない人の増加や終活が一般に浸透してきたことをきっかけとして、永代供養のお墓を生前予約する方が増えています。

永代供養のお墓の生前予約には、無縁墓になることへの不安を解消したり、自身の好みの供養スタイルを選択できるメリットがありますが、デメリットもあるようです。

永代供養については下記の記事でもまとめておりますので、詳細はこちらをご覧ください。

永代供養とは？主な種類や費用、選ぶ際の注意点をわかりやすく解説

なぜ、生前から永代供養墓を予約する人が増えている？

お墓や葬儀を生きている内に自分で選択して予約を行うことを「生前予約」といいます。
近年、永代供養墓を生前予約しておく方が増えています。

その理由は大きく2つあげられます。
まず1つ目の理由としては、ライフスタイルの変化があげられます。

近年、結婚しても子どもを作らない夫婦や生涯を独身で過ごす方が増えてきています。
その結果、お墓の承継者がいない方が増えています。
そのような人たちが自身の死後のことを考えて、永代供養墓を生きている内に予約をしているのです。

2つ目の理由として、近年になって死に対する日本人の感覚が変わってきたことがあげられます。
昔は自分の死のことを考えてお墓の準備などをすることは「縁起が悪い」などという理由から忌憚される傾向にありました。

しかし、近年では「終活」という言葉も定着し、自身の死後のことをしっかりと見据えることにプラスの意味を見いだすようになっています。

葬儀やお墓についても自分らしさを大切にしたい、という意見が多数派になってきていて、その影響で自分自身の好みに合った永代供養墓を選択する方が増えてきているのです。

永代供養墓の生前予約のメリットとは

永代供養墓を生前予約しておくメリットは大きく2つあります。
まず、1つ目のメリットとしては何よりも「安心感が得られる」ということがあげられます。

子どもや頼りになる親戚がいない場合、自身の死後の後始末に対する心配や不安が絶えません。しかし、永代供養墓を生前予約すれば、自分が入る霊園やお墓を見ることができます。
そのため、死後への不安感はなくなり、残りの人生を不安なくのびのびと過ごしていけるメリットがあるのです。

また、子どもといったお墓の承継者がいる場合でも、遺された家族にお墓のことで経済的な負担をかけてしまうのではないかという不安は尽きません。

しかし、永代供養墓の生前予約では、お金を予約時に一括して支払う場合がほとんどです。それ以降は一切費用がかかりません。
ですから、残された家族に対して経済的な負担を強いるのではないかという不安は解消され安心感を得ることができます。

2つ目のメリットとして自分の希望に添ったお墓が選べるということがあげられます。
永代供養墓とは基本的に宗教や宗派、信仰に関係なく契約することができる供養形態です。そのため、地域やお墓のスタイルなどに多くの選択肢があります。

思い出深い場所や家族がお参りしやすい場所。さらには、お墓の形態まで自分の好みにしっかりと合わせて選んでいくことができるのです。

以上のように永代供養墓を生前予約することで、各種の条件などを吟味しながら、総合的にお墓を選べる上に、安心感も得られるというメリットがあるのです。

永代供養墓の生前予約のデメリットとは

メリットもある永代供養墓ですが、いくつかのデメリットもあります。
まず1つ目に、「家族間における問題が起こる場合がある」というデメリットがあります。

生きている内から、お墓を選んだりお葬式の準備をしたりすることへの抵抗は以前と比べると格段に薄くなってきています。しかし、そうはいっても、いざ大切な方にお墓の話をされると、困惑したり嫌悪感を抱いたりする方も少なからずいるようです。
また、生前予約をしていても残された家族が「このような供養は嫌だ」という理由でキャンセルしてしまうこともあります。

ただし、これらのデメリットは家族の気持ちを思いやりながら、生前予約の話を切り出して、きちんと話し合うことで解消されるといえます。

次に2つ目に抑えておきたいデメリットとして、「悪質な葬儀社からお金を多く取られる可能性がある」という点があげられます。

永代供養墓を検討されている方の中には、複数の葬儀社にまずは話だけを聞いて、その中から納得のできる内容を提示してくれた葬儀社と契約を結びたいと考えている方も多くいることでしょう。

しかし、葬儀社の中には見積もりの段階で事務手数料や予約金などを請求してくる場合もあります。
また、生前予約の契約をして料金を一括払いした後に、かからないと思っていた年会費や管理費などをオプション料金として請求されることもあるようです。

さらに、悪質な葬儀社の場合、他の業者に業務を引き継がずに倒産をしてしまうこともあります。
その場合は永代供養をしてもらえないにも関わらず、お金が一切返ってこないこともありえるのです。

しかし、こういったデメリットも、信頼できるしっかりとした葬儀社に相談をするようにすれば避けられます。
費用に関しても不明な点が残らないように細かいことまで質問し、契約書を確認して、見積書や依頼書を正式文書として残しておくと良いでしょう。

まとめ

永代供養墓には、葬儀社との金銭トラブルの問題や家族と揉める恐れなどのデメリットもあります。
しかし、これらのデメリットをきちんと意識しておけば、自身の好みにあった供養形態が選択できたり、死後の安心した感を掴めたりするというメリットを最大限に活かすことも可能です。

メリットもデメリットもしっかり把握して、時代のニーズに合った「永代供養墓の生前予約」を有効活用していきましょう。

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