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大切な人が亡くなった後は、お葬式と火葬を経て遺骨が手元に戻りますが、納骨までの最適な置き場所はどこになるのでしょうか。

お葬式や遺骨のことなど、わからないことが多いなかで「遺骨を納骨まできちんとした置き場所に安置し、供養してあげたい」と考える人も多いでしょう。

この記事では、遺骨の納骨までの置き場所や置き方、最終的な納骨場所までくわしく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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遺骨の納骨までの置き場所はどこがいい?

お葬式をあげて遺骨を納骨するまでの間、遺骨の置き場所としては2つの選択肢があります。

自宅

遺骨の納骨までの置き場所として、最も多いのは「自宅」です。

遺骨を自宅に置くことで、亡くなった人を身近に感じられますし、目が届くところに遺骨があると安心できます。

また、毎日お線香をあげて手を合わせることで、残された人が少しずつ気持ちを整理することもできます。

自宅における遺骨の置き場所としては、「仏間」が最も多くなっています。

自宅に仏間がない場合は、リビングや寝室の一画など、スペースを作って安置しましょう。

一時預かり

遺骨の納骨までの置き場所として、一時預かりという選択肢もあります。

遺骨の一時預かりとは、納骨までの間、お寺などに遺骨を一時的に預かってもらうサービスです。

家族間の意見が一致しないなど、何らかの事情で自宅に遺骨を置くことが難しい場合は、納骨までこのような一時預かりサービスを利用できます。

遺骨の一時預かりをお願いできる場所としては、寺院や民間霊園、公営霊園があります。また、葬儀社や石材店で一時預かりができるケースもあります。

遺骨の一時預かりの平均相場は、以下のようになっています。

遺骨の一時預かりができる施設の種類平均相場
公営霊園約3,000円~6,000円
民営霊園約12,000円~24,000円
寺院や宗教法人など約30,000円~50,000円

遺骨の一時預かりについて、公にされていない場合もあるため、まずは問い合わせてみると良いでしょう。

遺骨の納骨時期は決まっている?

遺骨を自宅に置いておいた後は、手元供養や散骨をする場合を除いて、最終的にどこかに納骨することになります。

納骨時期は、正式に決まっているわけではありませんが、最も多い時期を紹介します。

納骨のタイミングで多いのは四十九日と一周忌

納骨のタイミングで最も多いのは、四十九日と一周忌です。

納骨式は親族が集まって行うことが多いため、四十九日や一周忌など、節目の時期に同時におこなわれることが多くなっています。

ただし、新しくお墓を建てる場合は約3ヶ月ほどかかるため、四十九日に間に合いません。

このような場合は、一周忌に納骨するケースが多くなっています。

ただ、納骨時期に正式な決まりはなく、何年も自宅に遺骨を置いておく人もいます。

納骨時期に関しては、親族間で話し合い、納得できるタイミングで行うようにしましょう。

四十九日まで自宅に遺骨を安置する際の置き場所・置き方

遺骨を四十九日などの納骨まで自宅に置く場合の、置き場所や置き方について解説します。

後飾り祭壇を使う

四十九日など、節目の時期まで遺骨を自宅に置く場合、最も多く使われるのが「後飾り祭壇」です。後飾り祭壇とは、亡くなった人の遺骨や遺灰などを、自宅で一時的に祀るための祭壇のことです。

後飾り祭壇は、葬儀社が準備してくれるケースが多くなっています。この後飾り祭壇は、四十九日まで使われることが一般的ですが、半年や一年など、納骨まで長期間使用しても問題ありません。

後飾り祭壇は、仏壇の前に設置するケースが多くなっていますが、仏壇がない場合は、神棚の下やトイレの近くを避け、生活の妨げにならないスペースに設置しましょう。

床の間におく

床の間は、床から一段高くなっているため、遺骨の置き場所として適しています。ただし、床の間に遺骨を直接置くのは避けましょう。

床の間に高さがある台を置き、その上に遺骨を置くと良いでしょう。

仏間に専用台を用意する

仏壇の横など、仏間に白い布をかけた小さな台を設置し、遺骨を置く方法もあります。

遺骨と遺影、位牌、お線香やお供え物を置けるくらいの広さの台を用意すると良いでしょう。

供養スペースを作る

仏間がない場合や、より身近な場所に遺骨を置きたい場合は、リビングなどに供養スペースを作る方法もあります。

一番多くの時間を過ごす部屋に遺骨を置くことで、遺骨を近くで見守れます。

リビングにスペースを設ける場合は後飾り祭壇ではなく、部屋の雰囲気に合う台を設置すると良いでしょう。

後飾り祭壇を使う際の遺骨の置き方【宗教別】

遺骨を置く後飾り祭壇は、二段もしくは三段のものが一般的です。ここでは、宗教別の、遺骨の正しい置き方について解説します。

神式(しんしき)

神式では、さまざまなものをお供えするため、三段の後飾り祭壇が適しています。

遺骨をはじめ、それぞれの段に置く物は、以下のようになっています。

段数置くもの
一番上の段遺骨・遺影
二番目の段霊璽(れいじ)や榊(さかき)
三番目の段避け・水・米・塩・玉ぐし・ろうそくなど

霊璽(れいじ)とは、故人を家庭で祀る際にその御霊を移す依り代となるもので、仏教では位牌にあたります。

神式では、遺骨は一番上に置きます。納骨は、五十日祭に合わせて行うことが多くなっています。

仏式(ぶっしき)

仏式では、遺骨を置く後飾り祭壇は二段式のものが多くなっていますが、三段式でも問題ありません。

二段式を使う場合の配置は以下です。

段数置くもの
一番上の段遺骨・遺影・仮位牌
二番目の段香炉・ろうそく・おりん・予備のお香など

三段式を使う場合の配置は、以下です。

段数置くもの
一番上の段遺骨
二番目の段供花・遺影
三番目の段香炉・ろうそく・おりん・予備のお香など

遺骨は、どちらの場合も中央に置きましょう。お骨を入れた箱が汚れないように、お供え物や供花と同じ段に置かないようにします。

香炉の下には耐火マットを敷くと安心です。

遺骨を納骨まで自宅に置く際の注意点

遺骨を納骨まで自宅に置く場合、いくつか注意点がありますので解説します。

湿気や結露を避ける

遺骨の置き場所は、湿気や結露がないところを選びましょう。遺骨は湿気に弱いため、カビが発生しやすくなります。

トイレやお風呂、キッチンなど水回りの近くは湿気が多いため、避けるようにしましょう。

直射日光を避ける

遺骨の置き場所として、直射日光が当たる場所も避けたほうが良いでしょう。風通しが良い、明るい場所がおすすめです。

仏壇の中に置かない

仏壇とは、本来は故人ではなく「御本尊」を祀るためのものです。そのため、遺骨や遺影を仏壇に安置するのは本来の目的からはずれており、適切とはいえません。

ただ、最近は遺骨や遺影を飾ることを前提とした仏壇もあります。

宗教的な考え方を気にしないのであれば、納骨までの遺骨の置き場所として「仏壇」を選んでも良いでしょう。

遺骨加工品は親族に相談する

遺骨を加工品にして自宅に置きたい場合は、あらかじめ親族に相談しましょう。

遺骨加工品は、遺骨を粉状にして加工しますが、遺骨を砕くことに対して抵抗感がある人もいます。

遺骨はひとりだけのものではないので、しっかりと相談して決めるようにしましょう。

遺骨を一時預りサービスに預けたい場合はどうする?

遺骨の一時預りサービスを利用するには、以下の条件を満たしている必要があります。

  • 亡くなった後、一度も埋葬したことがない遺骨である
  • 故人の親族が申し込みをすること
  • 自治体の管轄内に住所があること
  • 「火葬証明書」があること

それでは、一時預かりサービスの探し方について、3つの方法を紹介します。

菩提寺や近所のお寺に相談する

一時預かり先として最も多いのは、菩提寺です。日頃から檀家としてお世話になっている菩提寺であれば、遺骨を預かってもらえる可能性も高くなります。

菩提寺がない場合は、近所のお寺に相談すると良いでしょう。

自治体の霊園を探す

自治体が運営する公営霊園でも、遺骨を一時的に預かってくれるところがあります。

霊園の管理事務所や市役所の窓口などで聞いてみましょう。

お墓を建立する霊園に預かってもらう

お墓を建てることが決まっていて契約が終わっている状態であれば、遺骨の一時預かりをしてもらえる霊園もあります。

今から霊園を探す場合は、一時預かりサービスの有無も一緒に確認すると良いでしょう。

遺骨を納骨する手順

遺骨を納骨する場所が決まったら、納骨式をおこなって遺骨を納めます。納骨の手順について解説します。

納骨の手続き

納骨する時期に特に決まりはありませんが、親族が集まって納骨式を行うことが多いため「四十九日」「一周忌」「三回忌」など、節目の時期に合わせて行うケースが多くなっています。

納骨までの手順は以下です。

  1. 納骨先を決める
  2. 納骨先と契約し、費用を支払い「受入証明書」を受け取る
  3. 納骨式の日取りを決める
  4. 納骨先に「受入証明書」と、火葬時に発行された「埋葬許可証」を提示する
  5. 納骨式を行う
  6. 納骨する

納骨式

納骨式とは、遺骨をお墓などに埋葬する時に行う儀式のことをいいます。

納骨式では多くの場合、親族が集まり、僧侶に読経してもらってから遺骨を納めます。

故人の交友関係が広い場合は、納骨式に友人や知人を招く場合もあります。

服装は、四十九日までは喪服、それ以後は平服で良いとされていますが、カジュアルな服装は避け、ネイビーや黒、ダークグレーなどの落ち着いた服装にしましょう。

知人や友人を招く場合は、一周忌までは遺族は喪服を着るのが望ましいとされています。

僧侶の方にお渡しするお布施の相場は、3万円~5万円です。お車代として、別途5,000円~1万円をお渡しすると良いでしょう。

納骨先の主な選択肢とは

遺骨の納骨先として、代々承継していく一般的なお墓だけでなく、さまざまな納骨先があります。

既存のお墓

家に代々引き継いでいるお墓がある場合は、そのお墓に納骨します。

新たな遺骨を納骨する場合は、墓石や墓誌に戒名を彫る必要があるため、3万円~5万円の費用がかかります。

戒名を彫刻する際は、現地で作業してもらえる場合と、墓石や墓誌を作業場に移動させる場合があります。移動の有無によって費用が大きく変わるため、石材店に確認しましょう。

納骨式の前までに、彫刻を完了しておく必要があるため、納骨と彫刻のスケジュールを確認して進めるようにします。

永代供養墓

永代供養墓とは、遺骨の管理や供養を、寺院が永代にわたっておこなってくれるお墓です。

お墓の管理をお任せできるため、独身の人やお墓の承継者がいない人、子どもにお墓の負担をかけたくない人に人気があります。

永代供養墓は、お墓の使用料や永代供養料を最初に一括して支払うため、お墓を買った後の年間管理費がかからない場合が多いです。

また、一般的なお墓に比べて費用も安いことから、遺骨の納骨先として選ばれています。

永代供養墓については、以下の記事も参考にしてください。

樹木葬

樹木葬とは、樹木を墓標とする埋葬方法です。シンボルツリーと呼ばれる樹の下に遺骨を納骨するため、亡くなった後は自然に還れる埋葬方法として人気があります。

樹木葬も永代供養がついていて、継承の心配のないお墓です。

永代にわたって寺院が遺骨を管理・供養してくれること、費用も比較的安いことから人気があります。

樹木葬については、以下の記事も参考にしてください。

納骨堂

納骨堂とは、遺骨を骨壺に入れたまま、室内に安置して管理するお墓のことをいいます。

納骨堂は屋内施設のため、天候に関わらずお参りができること、都市部に多いため公共交通機関を使ってお参りしやすいことが特徴です。

ただ、納骨堂には永代供養がついていないものもあります。永代供養がついていない場合は、基本的に年間管理費が必要になるため、事前に確認するようにしましょう。

納骨堂については、以下の記事も参考にしてください。

まとめ

遺骨の納骨までの置き場所は、自宅が最も多くなっています。

後飾り祭壇を使ったり、仏間に遺骨を置く台を設置したり、リビングにスペースを設けたりして、湿気と直射日光を避けて遺骨を安置しましょう。

自宅に遺骨の置き場所を確保できない場合は、一時預かりサービスも利用できます。

遺骨は最終的に、お墓や永代供養墓、樹木葬などに納骨して供養することが多くなっています。

遺骨を納骨するタイミングは自由ですが、「どこに納骨して供養するか」を親族で話し合い、検討するようにしましょう。

エータイでは、首都圏を中心に80以上の厳選寺院の永代供養墓をご紹介しています。

遺骨の納骨先として永代供養墓を検討している人は、エータイがご紹介する寺院をまとめた資料を取り寄せて、参考にしてみてください。

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