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永代供養墓での墓誌と副葬品の扱い方

永代供養墓での墓誌と副葬品の扱い方

皆さんは「墓誌」という言葉を聞いたことがありますか。「誌」という言葉があることからお墓についてまとめた本のことではないかと思う方がいらっしゃるかもしれません。しかし残念ながらそうではありません。これは一般に見られるお墓の横に置かれている、板のような石のことです。お墓を管理する寺院の宗派によっては「霊標」などと呼ぶこともありますね。

この石にはお墓に埋葬されている方の氏名や戒名、亡くなった年月日が刻まれています。そう言われるとほとんどの方が一度は目にしたことがあるとおっしゃるのではないでしょうか。これを作りお墓の横へ置くことで、後の世代へこのお墓にはどのような方が埋葬されているかを正確に伝え、家の歴史や先祖との繋がりを確認する役割を果たしています。墓誌を置くスペースが無いお墓の場合には、墓誌に刻む代わりにお墓本体に刻むことで後の世代へ伝える役目を果たしています。

これまでの日本はこのようなお墓を先祖代々引き継ぐことがほとんどでしたが、生き方の多様化や少子化が進んだことなどによりお墓を引き継ぐ方が減り、家族や親戚といった血縁関係の無い方たちと共同で埋葬される永代供養墓という新しいお墓が登場しています。このようなお墓の場合には墓誌はどのようになっているのでしょうか。

またこれまでの日本のお墓では、埋葬される方が生前愛用していた品を副葬品として一緒に納めることが多々ありました。これも永代供養墓の登場によってこれまでと同じように納めることが難しくなっています。永代供養墓ではどのような副葬品を一緒に納めることができるのでしょうか。

様々な工夫して墓誌を設けています

様々な工夫して墓誌を設けています家族や親戚というような血縁関係の無い他の方と一緒に埋葬される永代供養墓でも、墓誌はどのような方がお墓に埋葬されているか正確に伝える方法として必要とされています。これまでの日本のお墓とは違いたくさんの方と一緒に埋葬されることになりますから、その必要性はさらに高まっているともいえます。

そんな永代供養墓での墓誌の設置方法としては、一枚の墓誌に埋葬されている方の氏名や戒名を刻み、お墓のあるスペースの入り口などへ設置する方法をとる寺院が最も多く見受けられます。その他には氏名や戒名を刻んだ小石碑や小石塔を、永代供養墓の周囲に設置する方法をとる寺院もあります。

個人墓や夫婦墓のような永代供養墓では、小さい石板に氏名や戒名を刻んでお墓のそばへ置いたりお墓本体に刻んだりすることもあるようです。また墓誌を設けるスペースが無い永代供養墓の場合には過去帳を用意し、これに氏名や戒名などを記載することで墓誌の代わりとしています。

このように永代供養墓であっても墓誌の必要性は変わらないどころかさらに高まっていて、永代供養墓を扱う寺院では様々な工夫をして墓誌または墓誌の代わりになるものを設けています。

ちなみに永代供養墓の墓誌に刻まれるのは氏名や戒名、亡くなった年月日がほとんどですが、近年では亡くなった方やその家族などが希望する言葉を刻むことができる墓誌も登場しています。墓誌を利用して後の世代に伝える情報は、これからは言葉なども利用した、より豊かなものとなるかもしれません。

永代供養墓に副葬品はどのようなものが入れられますか

日本の一般的なお墓では昔から亡くなった方を埋葬する際に、原則としては禁止されていますが、埋葬される方が愛用していた様々な品を副葬品として一緒に埋葬することが行われていました。これは先祖代々、家族や血縁者といった限られた方だけが埋葬されるお墓であることから、お墓のスペースに余裕があり可能となっていたことです。

生き方の多様化や少子化を反映して登場した永代供養墓では、利用できるお墓のスペースが限られていることから、一般的なお墓と同じような副葬品を一緒に埋葬することは難しくなっています。それでは永代供養墓にはどのような副葬品を一緒に埋葬できるのでしょうか。

管理する寺院によって違いはありますが、指輪やネックレスなどのような骨壺に遺骨と共に納められるものは、永代供養墓でも副葬品として認められることが多いようです。さらに骨壺に入らない大きさの副葬品でも、カロートと呼ばれるお墓の内部スペースに余裕があれば、腐敗物や危険物でなければ認められることがあるようです。

こうしたことから副葬品についての扱いは、大きさやスペースによる制限を除いては、これまで一般的だったお墓と同じ扱いで、同じ副葬品を入れられる場合が多いということができます。

永代供養墓と言っても大きな違いはありません

生き方の多様化や少子化が進んだことなどにより登場した、お墓を引き継ぐ方がいなくとも利用できる永代供養墓では、どのような方が埋葬されているかを示す墓誌や一緒に埋葬することができる副葬品の扱いに大きな違いがあると考える方が多くいらっしゃるようです。

しかし永代供養墓といえどもお墓ですから、これまで一般的だったお墓と同じように遺骨を保管し埋葬されている方の記録を保存する役割を持っています。そして永代供養墓を管理する寺院は様々な工夫を凝らして墓誌を設置し、これまでの一般的なお墓のように副葬品も埋葬できるよう取り組んでいます。ですから永代供養墓といっても、墓誌や副葬品の扱いに大きな違いは無いのです。

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※調査期間:2021年1月1日~2023年12月31日
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
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