樹木葬で後悔するケースとは？主な事例と注意点、失敗しない為の対策

「樹木葬を選んで後悔することはある？」
「樹木葬にする際はどのような点に注意すべき？」

このように、樹木葬を検討しているものの、後から後悔したくない、と考える人も多いでしょう。

樹木葬は、お墓の継承者が不要なこと、費用が安いことなどから、近年非常に人気を集めています。しかし、比較的新しいタイプのお墓であるため、後悔・失敗しないためにも樹木葬についてよく理解しておくことが大切です。

この記事では、樹木葬で後悔した事例や注意点・失敗しないためのポイントなどについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

またエータイでは、累計3万組以上のお客様に永代供養墓・樹木葬をご紹介しております。年間管理費も不要のため、お墓の管理だけでなく継続費用の負担も残りません。
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樹木葬を選んで後悔することはある？

樹木葬を選んで後悔することはあるのでしょうか。また、実際に後悔した人はどれくらいいるのでしょうか。

全国石製品協同組合が調べた「お墓を建てた後に後悔したことに関するアンケート（2022年）」の調査結果は以下となっています。

お墓の種類	「後悔したことがない」人の割合
一般墓地	66.9％
永代供養墓	59.7％
納骨堂など室内墓	60.3％
樹木葬	80.0％

これらのアンケートをみると、樹木葬では後悔した人は20％ということになり、他のお墓に比べても後悔した人が最も少ないことがわかります。

樹木葬で後悔した人は一定数いるものの、他の種類のお墓に比べると満足度が高いといえるでしょう。

後悔する前に知っておくべき樹木葬の基礎知識

樹木葬で後悔しないためには、まず「樹木葬とは何か」をしっかり理解しておくことが大切です。

そもそも樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として、自然の中に遺骨を埋葬する供養方法をいいます。

樹木葬は自然志向で明るく自由なイメージがあるため、新しいタイプの埋葬方法として人気が高まっています。

現在は需要の高まりを受けて、公共・民間を問わず樹木葬が増えているため、立地や雰囲気、埋葬のスタイルなど、自分の希望に合わせて選びやすくなっている点も大きな魅力です。

樹木葬については、以下の記事でも解説しています。

樹木葬とは？種類や費用相場、メリット・デメリットを解説

樹木葬の種類

樹木葬の種類は、立地や特徴によって、大きく分けて2つに分けられます。

1. 都市型・公園型

都市型・公園型の樹木葬は、目印となる樹木や草花の周りに、遺骨を埋葬するタイプです。

由緒あるお寺の一画や、公園のような場所に設置されている樹木葬も多く、整備や管理が行き届いているため、気持ちよくお参りできることが特徴です。

都市部に近い場所にあることから、車や公共交通機関などを使ってお参りしやすいというメリットもあります。

2. 里山型

里山型の樹木葬は、都市部から離れた山林などに遺骨を埋葬するタイプです。

埋葬場所に新たにシンボルツリーを植樹する方法や、自然に生えている樹の下に遺骨を埋葬する方法などがあります。

里山型は、樹木葬の中でもより自然に近い形で埋葬できる方法といえます。

ただし、里山型の樹木葬は山火事のリスクが高いことから、お線香やろうそくなどを供える一般的なお墓参りはできないことがあります。

樹木葬の種類については、以下の記事も参考にしてください。

樹木葬の種類について！お墓の形式と埋葬方法ごとに解説します

樹木葬の埋葬方法の種類と費用相場

上記の通り、樹木葬の埋葬方法には大きく分けて「合祀墓タイプ」と「個別墓タイプ（1人・家族）」の2つがあります。また、以下のようにそれぞれで費用も異なります。

樹木葬の種類	費用相場
合祀墓タイプ	5万円～30万円
個別墓タイプ（1人・家族）	50万円～150万円

合祀墓タイプ

樹木葬の合祀墓タイプは、他の人の遺骨と一緒に埋葬する形式のお墓です。

骨壷から遺骨を取り出して他の人の遺骨と一緒に安置するため、あとから遺骨を取り出すことはできませんが、費用相場は5万円〜30万円ほどと安く抑えられています。

個別墓タイプ（1人・家族）

樹木葬の個別墓タイプは、個別の区画に1人もしくは夫婦や家族など複数人で眠れるお墓です。

個別墓タイプでは、7回忌や13回忌など、一定期間が経過した後に合祀されるものと、永代にわたって個別のまま安置されるものがあります。

費用の目安は50万円～150万円となっていますが、埋葬人数によって金額が変化します。

樹木葬の費用相場はいくら？内訳や種類ごとの費用を紹介

樹木葬を選んで後悔した事例と理由9選

樹木葬は人気がある埋葬方法ですが、樹木葬を選んで後悔する人も一定数存在します。主な事例としては以下9つとなります。

1. 交通の便が悪くお墓参りに行きにくかった
2. 墓参り方法に制限があった
3. 一人に一本シンボルツリーを植樹できると思っていた
4. 生前に維持管理費がかかった
5. 思ったよりも費用が高額になってしまった
6. 最終的に合祀されてしまった
7. 骨壺のままの納骨で自然に還れなかった
8. 親族とトラブルになった
9. お墓への愛情がわきにくかった

ここでは、樹木葬で後悔した事例について紹介します。

1.交通の便が悪くお墓参りに行きにくかった

樹木葬を購入後、思っていたよりもお墓参りの負担が大きいことに気づいて後悔する例があります。

特に里山型の樹木葬は、比較的都心から離れた場所にあることが多く、交通アクセスが悪く行きづらいことがあります。

樹木葬を選ぶ際は、

• 最寄り駅から徒歩で行けるのか
• 無料シャトルバスなどはあるか
• 送迎サービスはあるか
• 車で行く場合は駐車場があるか

などを事前に確認しておくようにしましょう。

2.墓参り方法に制限があった

樹木葬では、お線香やお花をお供えする一般的なお墓参りができない場合があるため、後悔することがあります。

樹木葬は自然の中にあるため、火事予防や山の衛生状態の悪化を防ぐために、ろうそくや線香の使用を禁止しているところがあります。

また、虫や動物を呼び寄せてしまう可能性があることから、お供えを禁止しているところもあります。

一般的なお墓参りをしたいと考えている方は、後悔しないためにも、お墓参りの方法について事前に確認することが大切です。

ただし、寺院や霊園によってはシンボルツリーとなる樹木とは別の場所に、お線香やお供えができる祭壇などを用意している場合もあります。

お墓参りの方法は寺院や霊園によって異なりますので、自分が納得できる樹木葬を選ぶようにしましょう。

3.一人に一本シンボルツリーを植樹できると思っていた

樹木葬では、自分だけの個別のシンボルツリーを植えられず、イメージと違ったということで後悔することがあります。

樹木葬は「一人につき一本、自分の好きな樹を植えられる」と考えている人がいるかもしれませんが、シンボルツリーを共有するタイプや、樹木ではなくガーデニングされた場所に埋葬するタイプも多くあります。

好きな樹木を植えたい場合は、事前にしっかりと確認するようにしましょう。

4.生前に維持管理費がかかった

樹木葬は年間管理費が不要と思っていたのに、実際は必要だったと知って後悔することがあります。

一般的には、年間管理費不要の樹木葬がほとんどです。しかし、ガーデニング霊園など場所によっては年間1万円程度の管理費が必要なこともあるため、注意が必要です。

また、生前契約した場合、遺骨を埋葬するまでの間は年間管理費がかかる場合があります。

樹木葬を購入する場合は、お墓の維持管理費について、事前にしっかり確認するようにしましょう。

5.思ったよりも費用が高額になってしまった

樹木葬では、好みの樹木を植える、家族だけで入れる区画を購入するなどの選択をした場合、最初に想定していたよりも費用が高くなる場合があります。

しかし、オプションが施設の設備の範疇であれば、費用は安く抑えられます。

また、以下のような場合も費用が高額になる場合があります。

• 交通アクセスの良い場所にある場合
• 納骨人数が多い場合

樹木葬の費用は「遺骨1柱あたりの価格」のため、納骨人数が多い場合は割高になってしまうことがあります。

樹木葬は1人もしくは夫婦といった、少人数の納骨にする場合に、樹木葬の費用は安く抑えられる傾向があります。

6.最終的に合祀されてしまった

樹木葬では、最初に個別で埋葬された後、一定期間後に合祀されるケースが多くなっています。しかし、最終的に合祀されることを理解していなかった場合は、後悔することがあります。

樹木葬をはじめとした永代供養のお墓は、33回忌以降は合祀墓へ移されるケースが多くみられます。

もし合祀されることに抵抗がある人は、永代に渡って個別で安置されるタイプの樹木葬を選ぶと良いでしょう。

7.骨壺のままの納骨で自然に還れなかった

樹木葬は、遺骨を骨壺から取り出してそのまま土に埋葬する場合と、骨壺のまま埋葬する場合があります。

骨壺のままで埋葬される場合は、「遺骨がいずれ土と一体化して自然に還る」というような、自然回帰の希望はかなわないため、後悔することがあります。

里山型の樹木葬は、文字通り自然に還れる場所が多いものの、都市型の樹木葬は骨壺のまま埋葬するケースが多くなっているため、注意が必要です。

ただし、骨壺が土に還る素材でできている場合は、骨壺のまま埋葬しても土に還ることが可能なため、事前に確認すると良いでしょう。

8.親族とトラブルになった

樹木葬にした結果、親族とトラブルになってしまい後悔したという例もあります。
樹木葬は世間にも浸透してきているとは言え、比較的新しいスタイルのお墓です。親族の同意を得ずに樹木葬にした場合、不満を感じた親族から非難を受けてしまう可能性もあるでしょう。

樹木葬を選ぶ際は、必ず事前に親族と話し合うようにしましょう。

9.お墓への愛情がわきにくかった

樹木葬は、墓石がないこと、従来のようなお墓参りができない場合も多いことから、お墓への愛情がわきにくいこともあるようです。

樹木葬を購入する際は、お墓に入る人だけでなく、将来お参りをするであろう人も一緒に見学に行き、感想を聞いてみましょう。

樹木葬のメリット・デメリット

樹木葬は現代人のライフスタイルやニーズに合った供養方法ですが、メリット・デメリットをよく理解し、後悔しないように考えて決めることが大切です。

ここでは、樹木葬のメリット・デメリットについて詳しく解説します。

樹木葬のメリット

樹木葬のメリットは、大きく分けて以下の5つが挙げられます。

• お墓の承継者が不要である
• お墓の購入費用を安く抑えられる
• 年間管理費が不要な場合が多い
• 宗旨・宗派を問わないため誰でも利用できる
• 明るい雰囲気の中で眠れる

樹木葬は、お墓の管理や供養を永代にわたって寺院に任せられるため、お墓の承継者がいない人でも安心して眠れることが大きなメリットです。

また、一般的なお墓は墓石を建立するためまとまった費用がかかりますが、樹木葬の費用は5万円～150万円となっており、自分の予算に合ったものを選べます。

宗旨・宗派を問わず誰でも利用できること、明るい雰囲気の中で眠れることも、樹木葬のメリットとなっています。

樹木葬のデメリット

樹木葬で後悔しないためには、以下のようなデメリットも理解しておきましょう。

• 樹木葬の立地によっては、お墓参りしにくいことがある
• 家族全員を埋葬するスペースがない場合がある
• 納骨人数が多いと割高になることがある
• 合祀すると遺骨を取り出せない
• 季節によっては寂しい景観になることがある

山中にある樹木葬の場合、公共交通機関を使ってのお参りができない場合があります。

また、埋葬スペースが小さい樹木葬の場合、家族分の納骨は難しいことがあります。

加えて、合祀すると遺骨を取り出せないこと、四季ごとに景観が変わることも覚えておきましょう。

樹木葬のデメリットについてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

樹木葬のデメリットとは？メリットや種類、購入時の注意点も紹介

樹木葬で後悔・失敗しないための5つの確認ポイントと注意点

樹木葬における後悔は、先入観や勘違い等が原因というケースも多くあります。

ここでは、樹木葬で後悔・失敗しないための確認事項について説明します。

1.事前に見学する

後悔しない樹木葬選びでは、周りの環境や雰囲気もとても重要な要素です。パンフレットを見るだけではわからないことがたくさんありますので、実際に足を運んでみましょう。

都市型の場合は、予想より景観が悪かったり、騒がしくて落ち着いてお参りできないというケースもありますので、注意が必要です。

里山型の場合は、自家用車ではなく公共交通機関でお参りができるかどうかや、駐車場から埋葬場所までの道は整っているかなどを確認するようにしましょう。

2.契約内容や埋葬方法を確認する

樹木葬を契約する際は、契約内容や埋葬方法をしっかりと確認することが大切です。樹木葬には個別型と合祀型がありますが、個別型も一定期間後に合祀されることが多くなっています。

合祀までの期間や、遺骨の埋葬方法について契約前に確認するようにしましょう。

弊社エータイでは、永代に渡って合祀されない個別墓タイプの樹木葬も数多く扱っています。実際にどのようなお墓があるか気になる方は、以下からお近くの地域を選び、チェックしてみてください。

3.親族と話し合って樹木葬で供養する合意を得る

樹木葬を検討する場合は、事前に親族と話し合って合意を得ておくことが大切です。お墓は代々引き継いでいくものと考える親族がいた場合、しっかりと話し合って合意しておかないと、後々トラブルになることがあります。

必ず事前に親族と話し合いをし、理解を得てから進めるようにしましょう。

4.檀家にならずに樹木葬を利用できるか確認する

寺院墓地にある樹木葬の場合、檀家にならなければならないケースもあります。

ほとんどの場合は、檀家にならずに樹木葬を購入できますが、契約前にしっかりと確認しておくようにしましょう。

5.樹木葬のお墓参りの方法を確認する

樹木葬では、お参り方法が制限されている場合、後悔することがあります。お線香をあげられるか、お花を供えられるか等、お墓参りの方法を事前に確認することが大切です。

従来のお墓参りがしたい場合は、お参りの制限がない樹木葬を探すようにしましょう。

樹木葬で多いトラブルとは？後悔しないために対策しましょう

樹木葬に向いている人・後悔しない人の特徴は？

樹木葬は満足度が高いお墓ですが、樹木葬にするか一般墓にするかで迷っているひともいるでしょう。どちらにするか悩んでいる場合は、自分の置かれている環境や気持ちを重視して選ぶことが大切です。

ここでは、特に樹木葬に向いている人を紹介します。

お墓にかかる費用を抑えたい人

樹木葬は、一般的なお墓に比べると費用をかなり抑えることができる供養方法です。

樹木葬はお墓にお金をかけたくないという人、他のことに費用を割きたいという方にもおすすめです。

お墓の後継者に悩まれている人

樹木葬では、遺族に代わってお墓の管理や供養を寺院が行ってくれるため、お墓の後継者がおらず困っている人に向いています。

また、後継者がいる場合でも、「家族にお墓の管理で迷惑をかけたくない」と考える人が、樹木葬を選ぶケースも増えています。

子供に迷惑をかけたくない人

一般のお墓は、継承者が代々引き継ぐことを前提としたお墓です。

お墓の承継者はお墓の掃除などの管理に加え、年間管理費を納める必要があるため、継続的な金銭負担も発生します。

また、子供がお墓から遠い場所に住んでいる場合は、お墓参りやお墓の管理のために、定期的に帰省しなければならず、お金も時間もかかります。

しかし永代供養の樹木葬であれば、遺骨の管理や供養を永代にわたって寺院に任せられます。また、子供の住んでいる地域で樹木葬を購入すれば、遠方へのお参りの負担もなくなります。

お墓のことで子供に迷惑をかけたくないと考える人にとって、樹木葬はニーズを満たした埋葬方法といえます。

個人や夫婦単位で納骨を考えている人

樹木葬は比較的コンパクトなお墓のため、一人もしくは夫婦二人の埋葬に適しています。

家族分など、複数人を埋葬したい場合は割高になることがあるため、事前に見積もりを出してもらうようにしましょう。

お墓は不要だと思っている人

樹木葬は費用が安く、お墓の管理や供養も寺院に任せられて子供に迷惑もかけないことから、お墓が不要と考えている人にとっても良い選択肢になります。

散骨をするという方法もありますが、残された家族がお参りできるという意味でも、樹木葬を検討する価値があるといえます。

まとめ

樹木葬は現代のニーズに合った、満足度が高いお墓ですが、樹木葬の種類や埋葬方法などを確認しないで契約した場合、後悔することもあります。

一般のお墓とは違う点も多いため、後悔しないためにも樹木葬ならではの特徴をしっかり確認するようにしましょう。

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