樹木葬で後悔する?起こり得るトラブルやデメリットについて

樹木葬は、近年になって注目されはじめた供養方法です。
お墓の継承者が不要で費用が安いことから、人気を集めています。
そんな人気の高い樹木葬ですが、遺骨を後から取り出せないことや管理方法などのイメージのギャップから、デメリットになってしまう点があります。
しかし、これらの問題は、解消することができるのです。
そこでこの記事では、樹木葬で起こるデメリットと解消方法について、解説いたします。
また、お墓選びを検討している方に向けて、エータイがご紹介する寺院をまとめた資料をご用意いたしました。
お墓について詳しく知りたい方など、是非ご参考にしてみてください。
樹木葬とは
樹木葬とは、霊園の敷地や自然の木、草花の下に遺骨を埋葬する供養方法です。
墓石の代わりに、樹木や草花、ガーデン風の芝生をシンボルとします。
樹木葬は、自然志向で明るく自由といったイメージから人気を集めています。
また、まだ歴史の浅い供養スタイルですが、公共や民間を問わず設備が進んでいます。
樹木葬については、以下の記事でも解説しています。
樹木葬を選んで後悔した理由
近年人気の高まる樹木葬ですが、後悔したという声もいくつか聞こえます。
今回はその中でも多かった3つをご紹介します。
アクセスが悪いことがある
樹木葬は、比較的都心からはなれた場所にあることが多く、駅や自宅からのアクセスが悪い場合があります。
そうなると、契約後にお墓参りに行こうとしても、距離の遠さで億劫になってしまいます。
思ったよりも高額になってしまった
樹木葬では、さまざまなオプションをつけることができ、それらを利用すると費用が想定よりも高くなる場合があります。
オプションの例をあげると、好みの樹木を植える、家族用のカロートを設けるなどがあります。
しかし、オプションが施設の設備の範疇であれば、費用は安く抑えることができます。
家族単位で納骨できる契約期間が短い
樹木葬では契約期間が決まっていることが多く、一般的に33回忌以降は合祀墓へ移される契約が多い傾向にあります。
また、一般的なお墓には、合祀までの契約期間などはないため、納骨期間が短く感じるという声もあります。
また、これら3つの他にも、檀家にされてしまった、樹木の管理が大変といった声もありました。
樹木葬のデメリットと解消方法

樹木葬は、現代のライフスタイルに合った新しい供養スタイルです。
しかし、いくつかデメリットもあります。
デメリット1 返骨ができない
樹木葬とは、遺骨を「自然の中に還す」ことを目的とした供養スタイルで、遺骨を骨壺に入れずに複数のご遺骨と一緒に埋葬する「合祀」や「共同埋葬」という方法が一般的です。
そのため、後に通常の墓石に埋葬をしたいと考えても、返骨ができないのです。
このことを知らず、後にトラブルになるケースがあります。
ただし、樹木葬の中には、骨壺に入れて納骨するタイプもあります。
この埋葬方法を選択すれば、このようなデメリットはなくなるでしょう。
樹木葬を決めた場合は、親族とどのように納骨するのかをきちんと話し合いましょう。
デメリット2 管理が行き届かない
樹木葬は、樹木や植物を墓標とします。
墓標となる樹木や植物は成長するため、手入れが必要となりますが、雑草抜きや落ち葉の片付けなどの手入れが大変で、管理が行き届かなくなるという場合があります。
しかし、霊園や寺院によっては、樹木や植物の手入れを行ってくれるところもあります。
事前に管理方法について確認しておきましょう。
デメリット3 イメージとのギャップ
霊園が整備され過ぎていて「自然に還る」というイメージが薄れてしまうことにがっかりするケースがあります。
樹木や植物が好みではなかったり、全体のレイアウトがイメージと違っていたりするケースもあるようです。
樹木葬を選択した場合は、事前に霊園、寺院の見学をしておきましょう。
樹木葬の種類

樹木葬の種類は、大きく分けて3つあります。
1. 都市型・公園型
目印となる樹木の周りに、遺骨を埋葬するタイプです。
2. 里山型
都市部から離れた山林などに遺骨を埋葬するタイプです。
樹木葬のメリット
樹木葬が注目されているのは、現代人のニーズに合ったメリットがあるからです。
それぞれ、詳しく解説していきます。
継承人が不要
現代は、昔とはライフスタイルが大幅に変化しています。
生涯独身で過ごす方や、子どもを持たない夫婦も少なくありません。
その場合、代々継承が必要な墓石では、お墓を管理する人がいなくなる「無縁墓」になる可能性が高いのです。
しかし、樹木葬はお墓の管理を霊園がおこなってくれることが多いため、お墓を管理する跡継ぎなどは必要ありません。
費用が抑えられる
樹木葬は、コンパクトでシンプルなスタイルのお墓です。
そのため、一般的なお墓よりも費用を安く抑えることができます。
相場は、一般的に50万円程度になります。
宗旨・宗派を問わない
宗旨・宗派によっては、埋葬形態を選べないことがあります。
しかし、樹木葬では、宗旨・宗派は関係ないため、選択しやすいメリットがあります。
樹木葬にかかる費用

樹木葬にかかる費用は、遺骨の保管方法によって異なります。
個別墓
樹木葬での個別墓とは、その故人、または家族ごとに樹木が植えられているタイプのお墓を指します。
通常のお墓に一番近いスタイルですが、納骨期間が決まっていることが多く、期間が過ぎると遺骨は合祀墓へ移されます。
個人墓の費用は、おおよそ50万円〜150万円ほどです。
集合墓
樹木葬の集合墓とは、一つの樹木の下に、骨壷にいれられた遺骨が保管されているタイプのお墓です。
骨壷に入った状態で保管されるため、後から遺骨を取り出すことになっても安心です。
集合墓の費用は、おおよそ20万円〜60万円ほどです。
合祀墓
樹木葬の合祀墓は、遺骨を骨壷から出した状態で、一つの樹木の下に保管されます。
骨壷から遺骨を取り出してしまうため、あとから遺骨を回収することはできません。
合祀墓の費用は、おおよそ10万円〜20万円ほどです。
樹木葬に向いている人
樹木葬を希望する人は、自然に還りたいという意識のある方が多い傾向にあります。
また、以下のような方にも、樹木葬はおすすめの供養方法と言えます。
費用をかけたくない人
樹木葬は、一般的なお墓に比べると費用をかなり抑えることができる供養方法です。
お墓ではなく、他のことに費用を割きたいという方にもおすすめです。
後継者に悩まれている人
近年の核家族化、都市化が進む中で、お墓の後継者に悩む声を多く耳にします。
樹木葬では、供養や管理を遺族に代わり、寺院や霊園が行います。
後継者がいる方でも、お墓の管理に遺族の面倒をかけたくない方は、樹木葬を選ばれています。
まとめ
樹木葬は、返骨ができないことや管理方法などのイメージとのギャップから、トラブルに発展してしまう場合があります。
しかし、樹木葬のデメリットは、事前に確認しておけば解消することができます。
親族への相談、事前確認が重要であることを理解しておきましょう。
現代人のライフスタイルに合った樹木葬。
検討してみてはいかがでしょうか。
エータイでは、首都圏を中心に80以上の厳選寺院の永代供養墓をご紹介しています。
もし現在お墓選びをご検討されていたり、お墓についてお悩みでありましたら、エータイがご紹介する寺院をおまとめした資料を参考にしてみてください。