永代供養の夫婦墓とは?メリット・デメリットと選ぶ際の注意点
永代供養の夫婦墓とは?メリット・デメリットと選ぶ際の注意点
目次
永代供養つきの夫婦墓は、夫婦二人で眠りたい人、子どもに迷惑をかけたくない人に人気がありますが、どのような特徴があるのか、費用相場はどれくらいなのか気になる人も多いでしょう。
永代供養の夫婦墓であれば、寺院に遺骨の管理や供養を任せられるため、お墓の継承者がいなくても二人一緒に安心して眠ることが可能です。
この記事では、永代供養の夫婦墓について、種類ごとの特徴や費用相場、選び方や注意点まで詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
またエータイの永代供養墓・樹木葬・納骨堂は、累計3万人以上のお客様にお選びいただいております。
「将来お墓の管理が心配」「お墓のことで家族に負担をかけたくない」「跡継ぎ・墓じまい不要のお墓にしたい」などお考えの方は、ぜひこちらから近くのお墓をお探しください。
永代供養の夫婦墓とは?
永代供養の夫婦墓とは、夫婦二人が一緒に入れるお墓で、なおかつ遺骨の管理や供養を寺院に任せられるお墓のことをいいます。
従来のお墓は、子どもや孫が代々継承して管理することを前提としています。
しかし、近年は少子化や高齢化が進み「お墓の継承者がいない」「子どもに迷惑をかけたくない」と不安を感じる夫婦が増えています。
このような背景から、継承者が不要で夫婦二人で完結できる「永代供養の夫婦墓」を選ぶケースが増えているのです。
そもそも夫婦墓とは?
夫婦墓とは、夫婦二人が一緒に入ることを前提としたお墓のことをいいます。
一般的なお墓は「〇〇家之墓」というように、一族で埋葬される形式が多くなっていますが、夫婦墓は家単位でなく「夫婦のみ」で埋葬される点が特徴です。
近年は先祖代々の墓ではなく「人生を共にした夫婦二人だけで眠りたい」と考える人も増えてきており、このような価値観の変化も夫婦墓が選ばれる背景となっています。
永代供養とは?
永代供養とは、寺院が家族や遺族に代わって遺骨の管理や供養を行ってくれる仕組みのことをいいます。
永代供養の契約時に費用を一括で支払うことで、寺院に遺骨の管理や供養を任せられるため、お墓の継承者がいない人や、子どもに迷惑をかけたくない人に選ばれています。
永代供養では、遺族が必ずしも定期的に法要を行う必要はなく、かわりに寺院が合同供養や年忌法要を行ってくれます。
そのため、遠方に住んでいたり、高齢でお墓参りが難しい場合でも、供養が途切れる心配がなく安心できます。
なお、永代とは「長い年月」を意味する言葉ですが、実際は13回忌や33回忌などを区切りとして個別供養が終わり、その後合祀されることが一般的です。
※中には永代に渡り合祀されず、個別安置できる永代供養墓もあります。
ただし、合祀された後も寺院による供養は続けられるため、無縁仏になる心配はなく安心して眠れます。
永代供養つきの夫婦墓の主な種類
永代供養つきの夫婦墓にはいくつか種類があり、供養方法や費用などに違いがあります。
ここでは、3種類の永代供養つき夫婦墓について、詳しく解説します。
永代供養墓

永代供養墓とは、寺院が遺骨の管理や供養を行う「永代供養」がついたお墓のことをいいます。
永代供養の夫婦墓では、夫婦で同じ区画に埋葬できること、生前契約が可能なため納得できるお墓選びができることが特徴です。
夫婦墓として利用できる永代供養墓は、以下の2つのタイプです。
- ずっと個別区画で眠れる「個別墓タイプ」
- 一定期間個別に埋葬された後合祀される「回忌安置タイプ」
回忌安置タイプは、個別安置期間が終わると他の人の遺骨と一緒に合祀されます。
契約の際は、個別安置期間を事前に確認するようにしましょう。
樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とする、自然志向の供養方法のことをいいます。
樹木葬も永代供養がついているものがほとんどで、寺院に遺骨の管理や供養を任せられるためお墓の継承者がいなくても安心して眠れます。
樹木葬には1人用・夫婦用・家族用などがあります。夫婦用を選べば「永代供養の夫婦墓」として利用可能です。
納骨堂
納骨堂とは、屋内施設に遺骨を安置する供養方法です。天候に関わらずお参りでき、駅から近い立地が多いため、高齢になってもお参りしやすいことが大きなメリットです。
納骨堂にはさまざまな種類がありますが、ロッカー型・仏壇型・自動搬送型の納骨堂は夫婦で区画を利用できるケースが多くなっています。
ただし、納骨堂には永代供養がついていないものがあります。
永代供養がついている納骨堂はお墓の継承者が不要ですが、永代供養がついていない納骨堂は、一般墓と同じようにお墓の継承者が必要です。
永代供養の夫婦墓として納骨堂を検討する際は、永代供養の有無をきちんと確認しましょう。
永代供養つきの夫婦墓にするメリット
永代供養つきの夫婦墓にする5つのメリットについて、詳しく解説します。
お墓の後継者が不要
永代供養つきの夫婦墓にする最も大きなメリットは、お墓の継承者が不要という点です。
一般的なお墓は、子どもや孫が代々引き継いで供養を続ける必要があります。
しかし、近年は少子化や高齢化などにより「お墓を継ぐ人がいない」「子どもにお墓のことで迷惑をかけたくない」という悩みを抱える人が少なくありません。
永代供養つきの夫婦墓であれば、寺院が遺骨の管理や供養をしてくれるため、継承者がいなくても無縁仏になる心配がなく安心して眠れます。
また、子どもの代に経済的・精神的な負担を残さずに済む点もメリットといえます。
夫婦だけで眠れる
永代供養つきの夫婦墓は、夫婦二人だけで同じお墓に眠れる点も大きなメリットです。
従来の一般墓では、先祖代々の遺骨と共に埋葬されることが一般的ですが、近年は価値観の変化により「夫婦二人だけで眠りたい」と考える人も増えてきています。
永代供養つきの夫婦墓であれば、一定期間は夫婦のみで個別に埋葬されるため、夫婦の時間を大切にした供養が可能です。
また、生前に契約しておけば、どちらかが先に亡くなった場合でも、残された配偶者も安心して同じお墓に入れます。
このように、永代供養つきの夫婦墓は、夫婦単位で完結するお墓であることが大きなメリットといえます。
お墓の費用を抑えられる
永代供養つきの夫婦墓は、一般墓に比べて費用を大幅に抑えられる点もメリットです。
一般墓では墓石を建立するためお墓の費用負担が大きくなるケースも珍しくありません。
一方、永代供養つきの夫婦墓は墓石を建てないため、お墓の費用を大幅に軽減できます。
また、永代供養では最初に一括で費用を支払う形式が多くなっています。
このような場合は毎年の管理費が不要な場合も多く、将来にわたる出費の心配も少なくなることもメリットです。
費用を抑えながらしっかりと供養を行ってもらえる永代供養の夫婦墓は、安心できるお墓といえます。
好みのデザインのお墓で眠れる
永代供養つきの夫婦墓は、従来の墓石の形にとらわれず、自由にデザインを選べる点も魅力です。
従来のお墓であれば、昔からの形式をそのまま引き継ぐケースが一般的です。
一方、夫婦墓であれば洋型の墓石やモダンなデザインにしたり、樹木や草花を墓標とするスタイルなど、夫婦の価値観を反映したお墓を選ぶことが可能です。
プレートも、シンプルに名前を刻むものや、好きな言葉やメッセージを彫刻できるケースもあります。
自分らしい形で眠りたいと考える夫婦にとって、永代供養つきの夫婦墓は魅力的な選択肢といえます。
宗旨・宗派が不問
永代供養の夫婦墓は、宗旨・宗派を問わないケースが多いこともメリットの一つです。
永代供養墓や樹木葬、納骨堂の多くは宗旨・宗派不問で利用できるため、夫婦で信仰が異なる場合や特定の宗教を持たない場合でも、安心して眠ることができます。
宗教的な制約に縛られず、夫婦の考えに応じた供養を行いたい場合は、永代供養つきの夫婦墓は自由度が高く選びやすいお墓といえます。
永代供養つきの夫婦墓にするデメリット
永代供養つきの夫婦墓には、いくつかのデメリットもあるため解説します。
埋葬後は遺骨を取り出せない
永代供養つきの夫婦墓のデメリットとして、合祀された後は遺骨を取り出せない点が挙げられます。
永代供養墓や樹木葬、納骨堂では、一定期間個別に埋葬された後、他の遺骨と一緒に合祀される形式があります。
合祀された後は遺骨を取り出せないため、合祀の有無や合祀までの期間、個別安置期間などを事前に確認しておくことが重要です。
一般墓と異なり、いずれかのタイミングで合祀されるケースが多いことを覚えておきましょう。
お墓参りの方法が制限されることがある
永代供養つきの夫婦墓では、お墓参りの方法が制限されている場合があるため注意が必要です。
例えば樹木葬では、火災防止のために線香やろうそくが禁止されている場合があります。また、納骨堂では参拝時間が施設の開館時間内に限られてしまうこともあります。
後継者や親族などが、自由にお墓参りできない可能性がある点には注意してください。
永代供養つきの夫婦墓を検討する際は、どのような形で参拝できるのか、個別の参拝は可能かなどを事前に確認し、親族や後継者とも話し合っておくようにしましょう。
夫婦墓の費用相場
夫婦墓の費用相場は、一般墓や永代供養墓、樹木葬や納骨堂ごとに異なります。
ここでは、それぞれの費用相場を紹介します。
一般的な墓石を建てる夫婦墓の場合
一般的な墓石を建てる夫婦墓は、まとまった費用がかかります。
「第16回 お墓の消費者全国実態調査(2025年)」によると、一般墓の平均費用は155.7万円となっています。
費用の内訳としては、墓地の使用料や墓石代、彫刻費などがあります。また、ほとんどの場合で年間管理費がずっと必要なこともデメリットです。
また、永代供養がついていない夫婦墓の場合は、将来的にお墓の継承者がいなくなると無縁墓となってしまうため注意が必要です。
夫婦墓を一般墓の形式で検討する際は、費用だけでなくお墓の将来の管理まで考えたうえで検討するようにしましょう。
永代供養墓の場合
永代供養墓は大きく分けて3種類あり、費用相場は以下のとおりです。
| 永代供養墓のタイプ | 目安費用 |
|---|---|
| 個別墓タイプ | 約50万円~150万円 |
| 回忌安置タイプ | 約16万5千円~33万円※ |
| 合祀タイプ | 約5万円~30万円 |
※回忌安置タイプの目安費用は、弊社エータイで紹介している永代供養墓の価格を参考
夫婦墓として利用できるのは、最初からずっと個別スペースに埋葬される「個別墓タイプ」と、最初は個別に埋葬されて個別安置期間が終わると合祀される「回忌安置タイプ」の2つです。
永代供養では、遺骨1柱あたりの費用になるため、夫婦墓として生前購入する際は、見積もりを出してもらうようにしましょう。
樹木葬の場合
樹木葬は、以下のように2つのタイプがあります。
| 樹木葬の種類 | 費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| 個別墓タイプ(1人・家族) | 約50万円~150万円 | 個別の区画に1人、または家族で埋葬される |
| 合祀墓タイプ | 約5万円~30万円 | 他の人の遺骨と一緒に埋葬される |
合祀墓タイプは、最初から他の人の遺骨と一緒に埋葬されるため、夫婦墓として利用できるのは「個別墓タイプ(1人・家族)」です。
2人以上入れる個別墓タイプであれば、夫婦墓として利用できます。
納骨堂の場合
納骨堂には以下のようにさまざまな種類があり、費用相場も異なります。
| 納骨堂の種類 | 費用相場 |
|---|---|
| ロッカー型納骨堂 | 約20万円~80万円 |
| 墓石型納骨堂 | 約100万円 |
| 位牌型納骨堂 | 約3万円~10万円 |
| 仏壇型納骨堂 | 約50万円~140万円 |
| 自動搬送型納骨堂 | 約80万円~150万円 |
位牌型納骨堂は、位牌の下に遺骨を安置するタイプと、位牌とは別の場所に遺骨を安置するタイプがあります。
位牌型を検討する際は、どのような供養方法かを確認することが大切です。
納骨堂の中には、年間管理費がかかるケースもあるため、事前に確認するようにしましょう。
永代供養の夫婦墓を利用する手順
永代供養つきの夫婦墓を利用する際は、情報収集をしっかりと行い、自分たちの希望に合ったお墓を選ぶことが大切です。
ここでは、永代供養の夫婦墓を利用する手順について詳しく解説します。
資料請求などをして希望に合った夫婦墓を検討する
永代供養の夫婦墓を検討することになったら、まずは資料請求をしましょう。
永代供養つきの夫婦墓には永代供養墓、樹木葬、納骨堂などの種類があるため、複数の資料を請求して比較することが大切です。
資料では、夫婦二人で入れるかどうかや合祀のタイミング、個別安置期間や年間管理費の有無などを確認しましょう。
現地見学して管理状況やまわりの環境を確認する
資料を比較して候補のお墓を絞ったら、必ず現地見学に行きましょう。実際の管理状況や周辺の環境、交通アクセスなどを確認することで後悔のないお墓選びができます。
見学時には、敷地内の清掃状況や参拝スペースの広さ、バリアフリーの有無などを確認しましょう。
合わせて、管理者やスタッフの対応や供養の頻度、法要に参加できるかどうかも確認することで、安心して任せられる夫婦墓かどうかを判断できます。
契約手続きと入金を行う
現地見学で納得できる夫婦墓が見つかったら、契約手続きと費用の支払いをします。契約時には、永代供養の内容や費用の内訳、個別供養期間などを必ず確認しましょう。
支払いは一括払いが一般的ですが、施設によっては分割払いに対応しているところもあります。
契約する際は自分で契約書の内容をしっかりと読み、不明点があればその場で確認するようにしましょう。
利用許可証を保管する
契約と入金が完了すると、利用許可証が発行されます。この書類は納骨時に必要となる重要な書類のため、失くさないように厳重に保管しましょう。
また、原本は自宅に保管し、コピーを家族に共有しておくと安心できます。
生前の間に死後事務委任契約を結ぶ
永代供養の夫婦墓を生前に契約する場合は、合わせて「死後事務委任契約」を結んでおくとより安心です。
死後事務委任契約とは、亡くなった後の納骨手続きや寺院への連絡、費用の支払いなどを第三者に正式に依頼する契約のことをいいます。
子どもがいない夫婦や、親族に負担をかけたくない場合はこの契約を結んでおくことで、希望通りに夫婦墓に埋葬してもらうことが可能になります。
最も多いのが、司法書士や行政書士などの専門家と死後事務委任契約を結ぶケースです。
報酬相場は10万円~30万円前後が一般的となっています。
永代供養の夫婦墓で供養する際のポイント
永代供養つきの夫婦墓で供養する際には、事前に押さえておきたい重要なポイントがありますので、詳しく解説します。
契約時に一括で費用を支払う
永代供養の夫婦墓を利用する際の重要なポイントの一つが、契約時に費用を一括で支払うということです。
永代供養では、費用を前払いすることで後から金銭的な負担や手続きが発生しにくくなります。
特に、夫婦墓の場合は、どちらか一方が先に亡くなった場合、残された配偶者は高齢になっているケースが多いため、追加費用の支払いや契約変更の手続きなどが発生すると負担になることがあります。
しかし、一括前払いであれば、将来の費用の未払いによるトラブルを防げるため、安心して供養を任せられます。
残された側の配偶者が納骨をする
永代供養の夫婦墓では、先に亡くなった配偶者の納骨を残された側がすることが一般的です。
残された配偶者が高齢であったり、体調に不安がある場合は納骨の立ち合いが負担になることがあるため、「立ち合いが必須か」「代理人による納骨は可能か」などを確認しておくと安心できます。
納骨法要が必要かどうかも夫婦で話し合っておくようにしましょう。
二人目は子どもや死後の事務を執行する人が納骨する
残された側の配偶者が亡くなった場合、納骨を行うのは子どもや親族、または死後事務委任契約で指定した人が行います。
永代供養の夫婦墓はお墓の継承者が不要なお墓ですが、「誰が納骨手続きを行うのか」を決めておかないと、納骨がスムーズにできない場合があります。
子どもがいない夫婦や親族に負担をかけたくない場合は、司法書士や行政書士と死後事務委任契約を結んでおくようにしましょう。
永代供養の夫婦墓でよくある質問
永代供養の夫婦墓でよくある質問を紹介します。
夫婦以外でも2人用のお墓に申し込めますか?
永代供養の夫婦墓は「夫婦墓」と呼ばれているものの、必ずしも法律上の夫婦である必要はなく、事実婚のパートナーで利用できるケースも増えています。
ただし、受入れ条件や寺院や霊園によって異なるため、事前に確認するようにしましょう。
2人目が亡くなると誰が納骨してくれますか?
2人目が亡くなった場合は、第三者が納骨を行うケースが一般的です。多くの場合は子どもや親族、死後事務委任契約を結んだ人が行います。
2人目が亡くなった際の手続きの流れを把握するためにも、契約書を事前に確認しておくようにしましょう。
死後事務委任契約について詳しく教えてください
死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後に発生するさまざまな手続きを、生前に第三者へ正式に依頼しておく契約のことをいいます。
永代供養の夫婦墓を利用する場合、この契約を結んでおくことで、2人目が亡くなった後の納骨や供養、役所への死亡届提出、火葬・埋葬手続きなどを確実に行うことが可能です。
永代供養の夫婦墓を契約する際は、死後事務委任契約を結ぶことも同時に検討すると良いでしょう。
まとめ
永代供養の夫婦墓は、寺院が遺骨の管理や供養を行うため、お墓の継承者がいなくても夫婦二人が安心して眠れる供養方法です。
また、近年は法律上の夫婦に限らず、事実婚のパートナーで利用できるケースも増えています。
永代供養の夫婦墓では、2人目が亡くなった際に誰が手続きを行うのかを事前に決めておくようにしましょう。
※調査期間:2021年1月1日~2024年12月31日/調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
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