墓石撤去の進め方や費用は?お墓を解体する流れや費用相場について
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
(受付時間9:00〜18:00・365日相談可能)
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
終活をはじめ、ご親族の葬儀や供養の節目など、お墓について改めて考えるタイミングはいくつかあります。
その中にはいまのお墓を継ぎたくないので、墓石を撤去したいと考える方もいらっしゃるでしょう。
墓石を撤去して更地に戻すことを「墓じまい」といいますが、墓じまいをした方の多くが同様のタイミングで墓石の解体をおこなっています。
参照:墓じまい経験者の意識調査 結果報告 9割以上の経験者が墓じまいして「良かった」
そこで今回の記事では、
- 墓石の撤去ではなにをすればよいのか
- 墓石の撤去にはいくら掛かるのか
- 墓石の撤去で注意するべきことはなにか
など、墓石の撤去に関して知っておくべきことを解説します。現在、墓石の撤去を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
また墓石撤去後は永代供養を利用することで、新しく建てるお墓代を節約することができます。
エータイでは、全国80以上の厳選寺院と提携し、累計2万6千組以上のお客様に年間管理費不要の永代供養墓・樹木葬をご紹介しております。まずはお墓の写真や料金を見てみたいという方は、こちらからお近くのお墓を探してみてください。
- お墓が遠方で将来の管理が不安
- 子供や孫にお墓の管理や費用の負担を残したくない
- 家族のために生前に契約しておきたい
- 合祀されない個別墓にしたい
一生に一度のお墓のこと、後悔のないお墓選びを。
墓石を撤去する「墓じまい」とは?
墓石を撤去して遺骨を取り出し、墓地を更地にして返還することを「墓じまい」といいます。
お墓から取り出した遺骨は、そのまま捨てたり墓地以外の場所に埋葬することは違法です。永代供養墓など、別のお墓を購入して納骨したり、手元供養などで供養する必要があります。
墓じまいの件数は近年増加しており、「第三回改葬・墓じまいに関する実態調査(2024年)」によると、墓じまいの理由は以下のようになっています。
改葬や墓じまいの検討理由 | 割合 |
---|---|
お墓が遠方にある | 54.2% |
お墓の継承者がいない | 44.8% |
お墓の維持・管理費がかかる | 27.4% |
お墓を継承したくない | 9.9% |
その他 | 3.0% |
近年は少子化や核家族化の進行、無縁仏の増加など、お墓の将来について考える必要性が増してきていることから、墓じまいの件数は今後も増加すると考えられています。
墓石を撤去するまでの流れ
墓じまいでは、さまざまな書類が必要になるため、しっかりとした手順を踏んで進めることが大切です。具体的な手順は以下の通りです。
- 親族間で合意をとる
- 墓地管理者に墓石を撤去する旨を伝える
- 寺院墓地の場合は離檀する
- 墓石を撤去してもらう石材店を選ぶ
- 閉眼供養を行う
- お墓から遺骨を取り出す
- 墓石の解体工事をおこなう
- 遺骨を新しい埋葬先に納骨する
ここでは墓石を撤去するまでの流れについて、注意点とともに解説していきます。
①親族間で合意をとる
一番はじめにおこなうべきことは、他の親族の方と墓石の処理について相談することです。
お墓は共通の先祖を持つ方々それぞれにとって意味合いが異なります。
人によって、お墓がなくても故人を偲ぶことを忘れなければ良いという人もいれば、やはり盆暮れ正月にはお墓参りをしたいという人まで様々です。
そのため、お墓を解体するとなった際は、関係する親族の方々としっかり話し合った上で進めましょう。
また墓石の撤去にも費用がかかるので、誰がいくらお金を払うのかという点も重要です。
この点についても後でトラブルにならないように、きちんと親族間の合意を取るようにしましょう。
②墓地管理者に墓石を撤去する旨を伝える
親族間の合意がとれたら、はじめて墓地管理者に墓石解体の旨を伝えます。
このとき、その後の処理によって必要な手続きが異なります。
たとえば、墓石を解体して別のお墓に改葬をおこなうという場合は、埋葬証明書を発行してもらう必要があります。
他にも自治体によって必要な書類が異なったり、同じ墓地や霊園内で永代供養のお墓に移動させるのであれば簡易的な内容で済んだりと、状況によって様々です。
手続きの内容に関する詳細は、以下の記事にまとめております。
③寺院墓地の場合は離檀する
寺院墓地を利用されている方は、墓石の解体前に離檀手続きをおこなう必要があります。
古くから寺院墓地を使用されている場合は檀家制度といって、遺骨を手厚く供養していただく代わりに、お布施という形で金銭的な後ろ盾になるという習わしがあります。
そしてお墓から遺骨を取り出す場合、離檀といってこの檀家をやめる必要があるのですが、これが思わぬトラブルとなってしまうケースもあるのです。
というのもお寺の側からすれば、お布施という収入が絶たれてしまうことになるため、突然離檀を切り出されてしまうことは、当然気持ちの良いものではありません。
そのため、離檀をするときは離檀料といってお世話になった感謝の気持ちを込めてお布施を支払うのですが、この離檀料が法外な金額になってしまうことがあります。
こういった事態を回避するために、墓石の撤去を考えたタイミングでお寺にも相談をします。お墓の跡継ぎがいないなど理由を話した上で、離檀を申し出るのが良いでしょう。
④墓石を撤去してもらう石材店を選ぶ
次に、墓石を撤去してもらう石材店を選びます。石材店によって費用が変わる可能性があるため、できれば複数の石材店で見積もりを取り、比較して選びましょう。
墓石を撤去する墓地が山の中にあるなど、機材を搬入できないような場所にあるケースでは、撤去費用が高くなる場合があります。
必ず前もって見積もりを出してもらうようにしましょう。
⑤閉眼供養を行う
墓石の解体にあたって遺骨の取り出しをする前に、閉眼供養といってお墓から魂を抜き出す法要をおこなう必要があります。
これは性根抜きとも呼ばれ、お墓を撤去する前にただの石に戻す意味合いがあります。
逆にお墓を新しく建てて納骨をするときには、開眼供養といって石でできたお墓に魂を宿す法要がおこなわれます。
また閉眼供養時にあわせて遺骨の取り出しをおこなうのが一般的です。
このときお墓の構造や遺骨の数によっては、自分で取り出すことが困難な場合があります。
あとで困ってしまわないよう事前に墓地管理者に確認しておくようにしましょう。
⑥お墓から遺骨を取り出す
閉眼供養をして墓石から魂を抜いたら、まず埋葬されている遺骨を取り出します。自分で墓石を動かして取り出すこともできますが、墓石が破損してしまったり、墓石が倒れてケガをする可能性もあります。
できれば墓石の解体工事を依頼する石材店に、依頼するようにしましょう。
⑦墓石の解体工事をおこなう
遺骨を取り出したら、墓石の解体工事をおこないます。一般的な大きさの墓石で、重機が入れる場所であれば、墓石の解体・処分にかかる日数は1日~2日程度です。
お墓が重機の入れない場所は手作業での解体・搬出になるため、時間がかかります。また、基礎が土の中に埋まっているような、しっかりした作りのお墓の場合も、作業工程が増えるため時間がかかる傾向があります。
撤去した墓石は、解体されて運び出され、処分されます。墓石の処分費用の相場は、1平方メートルあたり約10万円です。
大まかな墓石の処分費用は見積もりに記載されていますので、解体工事前に確認しておきましょう。
⑧遺骨を新しい埋葬先に納骨する
お墓を解体したあとは、当然遺骨をどこか別の場所に移すことになります。
現在は通常の墓石を構えて自分たちで遺骨の供養をするタイプのお墓以外にも、永代供養など墓地管理者に遺骨の管理・供養を代行してもらえる新しいタイプのお墓を選択する人が増えています。
墓じまいをしたいけれどもやり方がわからないという方は、ぜひエータイにお気軽にご相談ください。弊社では、墓じまいと新しい永代供養先をご紹介する、お墓の引っ越しサービスをご用意しております。
墓石の撤去費用はどれくらい?
続いて墓石撤去にかかる費用を整理していきたいと思います。
墓石の撤去にかかる費用は、大きく以下の3つです。
- 閉眼供養料
- 離檀料
- 解体費用
それぞれ費用相場を確認していきましょう。
墓石解体費用は1平方メートルあたり10万円~15万円
墓石の解体費用はお墓の面積によって異なり、一般的には1平方メートルあたり10万円~15万円ほどが相場です。
ただしお墓の場所や形状によっては、重機による作業が困難なケースがあり、その場合は人力で作業をすることになり、当然機械よりも労力がかかるため、その分金額にも加算されます。
また古い墓石は処分してしまうのか、それとも再利用するのかによっても費用が異なっています。
いずれにしても事前に見積をきちんと取って検討するようにしましょう。
閉眼供養のお布施は1万円~10万円
閉眼供養の際は僧侶にお経を読んでもらい、その御礼としてお布施を支払う必要があります。
お布施なので金額に厳密な決まりはありませんが、1万円から高くても10万円ほどになります。
また先程述べたとおり、新しくお墓を建てて開眼供養をおこなうときにもお布施を支払う必要があります。
お墓の撤去をしたあとに新しいお墓への改葬を検討されている場合は、そのことも頭に入れておきましょう。
離檀料は10万円~20万円
離檀料は寺院霊園の場合、いままでお世話になった御礼の意味を込めて支払うものになります。
あくまでお気持ちなので支払いの義務はないのですが、あまり一方的に離檀することを伝えると、高額な離檀料を請求された上に、支払うまでは埋葬証明書を発行してくれないなどのトラブルに巻き込まれてしまう場合があります。
事前に相談をして両者合意の上であれば、およそ10万円~20万円ほどが相場です。
墓じまいにかかる費用については、以下の記事でも詳しく解説しています。
墓石を撤去した後の遺骨の供養方法
墓石を撤去する際に取り出した遺骨は、別の方法で供養する必要があります。ここでは、5つの供養方法について紹介します。
一般墓
自宅に近い場所など、お墓の管理がしやすい場所に、いわゆる「先祖代々のお墓」を建てる方法です。
ただ、一般墓のように墓石を建立する場合には、墓地の永代使用料と墓石の建立費用を合わせて、平均で150万円ほどかかるため、慎重に検討することが大切です。
お墓の継承者がいなかったり、子供に迷惑をかけたくないという場合は、寺院にお墓の管理や供養を任せられる、永代供養のお墓を検討することをおすすめいたします。
永代供養墓
永代供養墓とは、寺院にお墓の管理や供養を永代にわたって任せられるお墓のことをいいます。
一般墓のようにお墓の管理者が不要なため、無縁仏になる心配がありません。独身の人やお墓の継承者がいない人も安心して眠れます。
永代供養墓では以下の3つのタイプがあります。
- 他の人の遺骨と一緒に埋葬する「合祀型」
- 一定期間は遺骨を個別に安置し、17回忌や33回忌などの節目で合祀される「回忌安置型」
- 永代にわたって個別の区画に安置される「個別型」
それぞれの費用は以下のようになっています。
永代供養墓の種類 | 目安費用 |
---|---|
個別墓タイプ | 約50万円~150万円 |
回帰安置タイプ | 約16万5千円~33万円※ |
合祀墓タイプ | 約10万円 |
※回忌安置タイプの目安費用は、弊社エータイで紹介している永代供養墓の価格を参考
永代供養墓について詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
樹木葬
樹木葬とは、墓石の変わりに樹木や草花を墓標としたお墓です。
自然の中で眠れること、費用が比較的安いことから人気があります。また、ほとんどの樹木葬が永代供養のため、お墓の管理や供養を寺院に任せられるというメリットもあります。
樹木葬では、他の人の遺骨と一緒に納骨される「合祀タイプ」と、一人もしくは家族単位で、個別に納骨されるタイプがあり、費用相場は以下のとおりです。
樹木葬の種類 | 費用相場 |
---|---|
合祀タイプ | 約5~30万円 |
個別タイプ(1人・家族) | 約20~80万円 |
樹木葬については、以下の記事も参考にしてください。
納骨堂
納骨堂とは、遺骨を骨壺ごと納められるスペースを備えた屋内施設のことをいいます。
納骨堂は交通アクセスが良い場所にあることが多く、天候に関わらずお参りしやすいこと、費用も比較的安く利用しやすいという特徴があります。
納骨堂はさまざまな種類があり、費用相場は以下のとおりです。
納骨堂の種類 | 費用相場 |
---|---|
位牌型 | 約10万円 |
ロッカー型 | 約20万円 |
仏壇型(個人型) | 約30万円 |
仏壇型(家族単位) | 約100万円 |
可動型 | 約100万円 |
墓石型 | 約100万円 |
納骨堂については、以下の記事も参考にしてください。
散骨
散骨とは、遺骨をパウダー状に砕き、山や海に撒いて自然に還す埋葬方法のことをいいます。
散骨は文字通り自然に還れる供養方法ですが、散骨は遺骨の場所がわからず、樹木葬のような手を合わせる対象がないというデメリットがあります。
墓標に向かって手を合わせたいという人や、お参りした実感を得たいという人は、別の供養方法も検討しましょう。
散骨については、以下の記事も参考にしてください。
手元供養
手元供養とは、遺骨を埋葬せず、自宅など手元に置いて供養することをいいます。
従来は、四十九日や一周忌などの節目に納骨することが一般的でしたが、近年は遺骨の全部もしくは一部を手元供養する人も増えています。
手元供養では、仏壇や仏間に遺骨を置いたり、リビングに供養スペースを作るなどの方法があります。
ただし、手元供養をしている人が亡くなった場合は、最終的に遺骨を永代供養墓などに納骨し、供養する必要があります。
手元供養をする場合も、最終的な供養方法を考えておくようにしましょう。
墓石撤去費用をなるべく安く抑えるためには
墓石を撤去する方の多くが、墓石撤去費用をなるべく安く抑えたいと思います。
ここでは最後に、墓石撤去費用を安く抑えるポイントを解説します。
墓石解体業者を選定する
まず一番重要なことですが、墓石解体業者をしっかりと選定することです。
現在はインターネット検索をすることで、多くの情報を収集することができます。
これは墓石の解体業者においても同じことで、事前にいくつかの業者に対して無料相談や資料請求をおこなった上で、だいたいどれくらいの金額が相場なのかなどを把握します。
そのなかで対応がよかったところなどをピックアップし、実際に詳細な見積もりを取るようにしてください。
ただし繰り返しになりますが、墓地によっては依頼できる業者がすでに決まっていることがあります。
しかしこのときにも事前に情報を仕入れておくことで、合理的な金額かどうか判断することが可能でしょう。
移転後のお墓を永代供養にして費用を抑える
こちらは墓石撤去後のお話になりますが、墓じまいで取り出した遺骨を永代供養のお墓で供養することで、費用を抑えることが可能です。
一般的なお墓を建てるには平均で約150万円必要ですが、他の人の遺骨と一緒に埋葬する「合祀型」の永代供養墓であれば、約10万円から希望に合うものを選べます。
永代供養墓であれば、お墓の管理や供養を寺院に任せられて無縁仏になる心配もないため、将来にわたって安心できるというメリットもあります。
永代供養墓にはさまざまなタイプがあるため、自分の考えや予算に合ったものを選べます。墓じまいの費用を抑えたい場合は、永代供養墓を検討すると良いでしょう。
エータイの永代供養墓や樹木葬であれば、歴史ある寺院にお墓の管理や供養を任せられます。年間管理費も不要なため、最初の費用を納めるだけで、永代にわたってご先祖様を供養してもらうことが可能です。
まずはお墓の写真や料金を見てみたいという方は、こちらからお近くのお墓を探してみてください。
墓じまいの代行サービスを利用する
墓石の解体撤去作業は、お寺の場合離檀の手続きからはじまり、業者の選定作業など多くの手間が発生します。
また慣れない作業も多いため、トラブルに巻き込まれてしまう場合があることもご紹介しました。
そういったことを回避するために、墓じまいの代行サービスを依頼するというのも一つの選択肢としてあります。
墓じまい代行サービスを利用することで、上述した面倒な手続きなどは対応してくれるので時間も節約できますし、提携のある業者に依頼することで結果として金銭的にもリーズナブルに済む場合もあります。
とくに普段仕事で忙しい方は積極的に利用されると良いでしょう。
墓じまいの費用が支払えないときは
墓じまいの費用が支払えない場合は補助金を利用するという方法もあります。
自治体によっては無縁仏を防ぐために、墓じまいの費用を負担してくれるところも存在します。
ご自身の所属する市区町村の役所に確認して、そのような制度がないか確認してみてください。
まとめ
墓石を撤去する「墓じまい」は、さまざまなプロセスがあるため、手順を踏んで行う必要があります。
取り出した遺骨は永代供養墓や樹木葬など、別のお墓に納骨してきちんと供養することが大切です。
墓石を撤去するのには、1日から2日かかり、墓石は廃棄物として処分されます。墓地の場所によっては墓石の撤去費用が高額になる可能性があるため、複数の見積もりを比較して決めるようにしましょう。
エータイでは、全国80以上の厳選寺院の永代供養墓・樹木葬をご紹介しています。
もし現在お墓選びを検討されていたり、お墓について悩みがありましたら、エータイが紹介する寺院をまとめた資料を参考にしてみてください。
調査概要:「いいお墓」に掲載されている全国の企業における
永代供養墓の販売数を調査。株式会社鎌倉新書調べ
(受付時間9:00〜18:00・365日相談可能)